財布のない旅のこと


6月1日から三連休を取って、河口湖に旅行にいってきました。
ただし財布を忘れて。
意図したわけではないのです。

 

いただきものの「Sow Experience」チケットの様々なコースの中から、こんなことがなければ一生やらないだろうと選んだパラグライダー体験が、朝9時に河口湖駅集合というスケジュールなのですが、どうあがいても名古屋から河口湖に朝9時に着く方法がない。できるのは、三島駅に前泊して、朝7時半に三島駅から河口湖駅に向って出るバスに乗ること。もしくは都内に前泊して中央線に乗ること。
移動距離とコストを鑑みて、三島駅に前泊することを選び、ビジネスホテルと新幹線とバスをすべて予約して、これで安心と思いながら荷造りしたのが前日。着て行くものも決めて吊るしておいて、会社から家に戻ってきて着替えて荷物を持てば完璧!という状況を整えておきました。

しかし、その荷物には財布が入っていなかった。

移動日の朝、財布はいつも通り会社に連れて行かれ、夜そのまま帰ってきて、会社に行く用のカバンに置き去りにされてしまったのでした。
財布の持ち主は会社用カバンから迷いに迷って会社用PCとその充電器まで取り出したのに、財布のことは忘れていたのです。言い訳するなら思ったよりも会社を出るのが遅くなって、家で準備する時間が5分しかなかったから…絶対忘れちゃダメだと念じた新幹線EXカードだけは持ったから…でも…財布…普通忘れないよね…。

 

その後2日間、身分証明書のなさに不安を覚えつつ、現金もしくはクレジットカードが必要になった場面は以下の通りであった。
●パラグライダーの保険
河口湖駅から宿までのタクシー
●宿での食事代
●山中湖のボート乗り場
ほうとうf:id:l11alcilco:20220603220405j:image
ほうとう、美味しかった。

 

じゃぁこの現金が必要なところはどうしたんだって話なんですが、同行者が財布を持っていた(当たり前)ので全部おごってもらいました。(正確には宿泊予約を私がしていたので、それを割り勘する代わりに全部払ってもらうとちょうどよくなっているはず、という考え方)

お土産と駅弁はペイペイで買えました。ありがとうベルマート、ありがとう東海キヨスク株式会社。f:id:l11alcilco:20220603220349j:image

 

 

おせんべいのこと

 


ちょっと前に、ナッツとかドライフルーツがゴロゴロ入ったパンを「わ〜おいしそ〜」ってピュアな気持ちで買って食べたら、お腹が「No!」と言いました。思ったより硬かったんです、ふわふわソフトじゃなくミッチリハードパンだったんです。

おお…だめか…と嘆きつつ、しばらくお粥とスープと豆腐と茶碗蒸しとヨーグルト…というような生活を1週間くらいやりました。

そういう生活をしてると、噛みたくなるんですね。なにか歯応えのあるものを欲するんです。

そこで、気付きました、おせんべいの存在に。
おせんべいはお米じゃないか。堅いし味が濃いけど、お米だ。揚げてもないし、食べても良いだろう。お腹も怒らないはず。
気付いてからはスーパー、コンビニのおせんべいコーナーにしょっちゅう立ち寄り、バリボリ食べまくり。うん、お腹も異論がないようだ。

それをツイッターに書いたら、オススメのおせんべい屋さん『さがえ屋』*1を教えてもらえたのですぐお取り寄せしてしまいました。
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今日このおせんべいが届いて、早速少しずつ食べていますが、美味しい。特におすすめいただいた『やみつきしみかりせん』は確かに旨い。ガリゴリ感があるけど分厚くなくて、お醤油味が濃すぎなくて次から次へ食べたくなる…。*2

しかも同時に友人からバースデーギフトとして『柿山』のおせんべいが大量に届き…いま、私はおせんべい富豪と呼ばれていい。
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柿山はポッドキャストOver The Sunを聴いていると食べたくなる赤坂の名店*3。小さい頃に家のお歳暮かなんかでいただいたことがあって、あのつぶつぶのおかきの四角いスタイリッシュさと、独特の食感の美味しさに感動していたのでした。あれ*4が食べ放題になっていてまさに富豪。
3月に入院したときに東京駅の大丸で柿山を大人買いして、名古屋の職場のお礼に配ったのですが誰もこのブランドを知らなくて、全く喜ばれなかったのが切ない直近の柿山メモリー。私だったら「えっ!柿山!いいんですか〜!」くらいリアクションするのに…東海、関西エリアには通じないのね。でもそのとき自分でも食べたら改めて美味しくて、さすが…としみじみしました。

みんな、おせんべいを食べないかい。これからの季節、湿気に注意しないとね…

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あれisコレ。

 

 

_______

2019年のバンコク旅日記を本にしました、下記で売ってます!ドバイ旅行日記もまだ在庫あり、どうぞよろしくお願いします!

 

 

 

 

*1:

*2:こういう、割れせんべいというジャンルがあることさえ、このせんべい生活をするまで知りませんでした。

*3:

*4:慶長、という商品名のようです

韓国の風のこと


韓国の短編小説を3つ読んだ。
『モーメント・アーケード』

白い船

『ニューヨーク製菓店』

韓国文学が流行ってますよねとフワッといいがちだけど、韓国文学と一言で言っても、この3作はSFと90年代の小説と自伝小説とバラバラなのでなにもまとまった感想にならない。日本の作家の本を一言でまとめられないのと同じこと。
読んだきっかけは大学の先輩が『モーメント・アーケード』の訳者として翻訳家デビューしたというのをツイッターで見たがゆえ。1冊買うなら他の本も読んでみようと思って買ってみた。
大学の先輩といっても学生時代にはお話したことも(おそらく)なく、卒業後にもお目にかかったのは1度か2度で、正確な関係性は「ずっとツイッターとインスタで眺めている憧れの人」…要はフォローしてる人。多方面でご活躍だなぁ、最近は韓国にハマってらっしゃるなぁと思っていたらついに翻訳家になられて驚いた。
『モーメント・アーケード』は短い中に苦しさも驚きも切なさも、最後に希望もあるSFだった。こういう未来がすぐに来てしまいそうで、頭の中にその景色が見えた。
他の2作品は韓国の歴史や文化に詳しいとより"見えてくる"のだろうな、と思いながら読んだ。先日お目にかかった文芸ユニットるるるるん*1のクララさんは海外文学がお好きで、本を読みながら「この○○って何?」「この時代ってどんな状況?」とめちゃくちゃ調べてしまうので読むのに時間がかかる、遅読なのだと話していた。それは遅読ではなく真面目読だ…と感嘆し、見習わなくてはと思ったのだが、同じ状況に陥っても「コンボパンってどんなだろね〜」と流してしまう怠惰な読者のまま読んでしまった。*2


もうひとつ韓国の風が身近に吹いた。韓国コスメをもらったのだ。
すっかり化粧から遠ざかり、たまに出かける際も1年以上前に買った雑誌の付録のアイシャドウ*3を使っている酷い状況を察知したのか、姪たち(18歳と15歳)が誕生日プレゼントとして贈ってくれた。パッケージがかわいい。
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4色入った色もそれぞれかわいくて早速使ってみる。「わ〜、どうやって組み合わせるのが正解なんだろう?」と思ってFORENCOS公式サイトを調べたらなんとそこには「1日1色」と記載が…
そういえば37歳おばさん聞いたことあります、今どきの若い子はアイメイクでグラデーションしないらしい、まぶたのキワを濃い色で締めたりしないらしいって。でもパレットで発売してるから組合せて使うんだと思っちゃったよ。今日はこの色、ってそれだけ塗るのね、勉強になったよ。
こちらからエチュードハウスのリップグロスを香港土産として姪たちに買い与えていたのはいつの日か、完全に教えてもらう立場になったことを理解して胸が熱くなった。
それぞれ塗ってみて、勇気を出してアイラインを引かず、まつげはしっかりめに上げて1日過ごしてみた。見慣れると顔がすこし今っぽい、目の上キラキラおばさんデビューの日であった。

 

*1: id:lulululunlulululun

*2:これを書くのにさすがに調べたら、コンボパンはメロンパンに似た食べ物のようだ。おいしそう。

*3:でもこれが、おまけとは思えぬクオリティでして…

地球にやさしいこと

巨大なカステラの切れ端が、ただでさえ安いのに見切りで更に値下がりしていたので買ってしまった。
f:id:l11alcilco:20220511124733j:imageスーパーでもコンビニでもとりあえず見切り品を見て買う。フードロス削減に貢献しているなぁ、SDGsやなぁ、と思っているけど実際はケチなだけ。斑点がしっかりついた見切りバナナを買って数日かけて食べたりするから、わりとグズグズやわやわのものばかりだ。たまに緊急的にコンビニで1本で売っているバナナを買って食べると、中がきれいな真っ白でしっかりしていて驚く。


巨大なカステラは買ったその日に1つ食べて、残りをしまう。以前も巨大なカステラを買ったことがあって*1 、途中からパサついてしまったことを悲しんでいたら、友人が「ひとつずつラップに包んでジップロックに入れたら持つよ」と教えてくれたのだ。今回はその学びを活かす。
そういえば先日もブログで味噌汁の冷やし方がわからないと書いたら友人が「でかい保冷剤を鍋の下に置くと早く冷ませるよ」と教えてくれて、みんな本当に優しいし賢い。これからも困ったらブログに書いていこう。

カステラをひとつずつラップに包みながら、SDGsなぁ…と思うとどうも矛盾している。ワンウェイプラスチックはダメ、海洋ごみになるプラスチック使用をやめよう、というのもSDGsの流れの1つだが、こんなにもラップを使ってプラスチックの袋を使って、余った食べものを丁寧に丁寧に包んでいる。やっていることがトンチンカンだ。とはいえ現時点でカステラを包むのにラップ以外のものがあるかというとない。カステラを包まずに一気に食べきればいいのか?そうすると腸が詰まるかもしれない。

湿度の多いこの国や近隣アジアの国々で、プラスチックをやめることなどきっとできないだろう。コンビニもスーパーも置いてあるものほぼ全てプラスチック的なものに包まれている。キットカットも外は紙のパッケージになったけど中の小分け袋はプラのまま。きっとそのうちハイブリッドな包装製品がどんどん出てくるのだろうけど、果してなあ…と思いながら、包んだカステラをお弁当にして食べている。

SDGsとかエシカルとか新しい言い方が出てくるけど、私はいまだについ「エコ」と言っちゃうと姉に話したら、姉は「地球にやさしいと言っちゃう」とのこと。地球にやさしいってそういえば久しぶりに聞いた、と笑った。

 

 

*1:

贅沢に元気な休みのこと


サービス業従事者なのでゴールデンウィークはみなさまをお迎えして忙しくさせていただき、リベンジ消費をしみじみ浴びた。
去年は全然ゴールデン感がなく、ましてや一昨年のゴールデンウィークなんてずっと部屋の中にいたんだから、すごいこと。
5月3日と4日が忙しさのピークで、普段しない肉体労働もしたのでくったくたのへとへとになったのだけど、5日の夜にgommのzineお披露目インスタライブをやったらものすごく元気になってしまった。小1時間、過去のことを話し、zineのことを話し、今後やりたいことを話したら、頭の中にとぐろを巻いていた何かが飛び去ってすごくスッキリしていて、なんだかとても不思議だった。ごまさんにはそういうエネルギーを出す才能があるのかもしれない。もしくは会社でやっていること以外の自主的な活動*1があることを思い出して、頭の中に別な風の通り道ができたのかもしれない。
いずれにせよ贅沢なことでとても嬉しかった。
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昨日5月6日は、元気に寝坊して元気に走って出勤して、元気に終電1本前の電車で退勤した。

今日5月7日はお休みだった。
昨日1件書き忘れたメールのおかげで会社の人から電話がかかってきて9時過ぎに飛び起きた。おかげで美容院に時間通りに行けた。2月以来延びっぱなしになっていた白髪を染めてもらい、ごく僅かにインナーカラーも入れてもらった。20年ぶりにブリーチした。髪を切った朗らかな気持ちで晴天の街を歩いて、美味しそうなパン屋でパンを買い、ふらふらと入ったお洋服屋さんでズボンを衝動買いした。髪を切ると服を買いたくなる。喫茶店でコーヒーを飲みサンドイッチとプリンを食べ、早速お買上げいただいたzineの発送をした。gommの6月のピクニックに必要なものを検索しながら部屋に帰ってきて、実家からの荷物を待ちながら洗濯をし、OVER THE SUNを聞きながら少しやり残した仕事をした。荷物は来て、パンを食べ、レイトショーの映画を観に再び出かけた。
なんと贅沢な1日の過ごし方だろう!

映画は美容師さんに薦めてもらって、髪を切られながらその場で予約した『カモン カモン』。そもそもあまり映画を観ないので感想をうまく表現できないのだけど、見終わった帰り道の耳に入ってくるすべての音がすごく良いものに聞こえた。人の足音や電車の通る音がどれも1つずつ響いてきた。

 

そして明日は元気に会社に行く。

 

さて、そんな元気な私たち*2が作ったzineは下記にて元気に販売中です。届けピクニックパワー💐

 

 

 

 

*1:人はそれを趣味と呼ぶ

*2:ごまさんはワクチン接種3回目で今日は発熱中とのことです、がんばって

4月と5月のこと

4月は2回しかブログを書かなかったようで、なんともったいない。

2月と3月はほとんど具合を悪がったり入院したりしていた分、4月は人並みにいろいろと活動していたはずなのに。休みの日にレンタサイクルで町中を走ったり、それを会社の人に目撃されたりもした。
それと、4月はgommのzineを作って、入稿して、納品された。かわいくできています。
入稿してからいろいろ作りたい欲が出てきて、過去のバンコク旅行日記を慌てて少し整理して入稿した。5月中に納品される予定だが、もっとちゃんと作り直せばよかったと既に後悔している。

そうこうしてたら仕事で色の違う波がいろいろざぶんざぶんと押し寄せてきて、一旦引いたな、と思ったら別の波がまた来て、呆然と立ち尽くすような格好になっている。そのあとにもっと大きい波がいくつも来るのが見えていて、少し腰が引けた状態で立ち尽くしている。
どこかへ逃げて行ってしまいたい気持ちになり、でもどこへ逃げてもどうにもならないので、気を紛らすためにかなりいろいろ食べている。出勤し、会社の机に座って5分でなにか食べたいし、なにか食べた5分後にはまたなにか食べたくなっている。怖い。
バナナと蒸しパンをすごい頻度で食べている。それでも気が落ち着かないので本当はカツ丼を食べたい。カツ丼は気合の食べ物だから。でも流石にそこまでの勇気はない。お腹に怒られるのが怖いのだ。

5月はウィズ・コロナのムード溢れるゴールデンウィークが通り過ぎたら、森道市場に1日だけ行くつもり。

 

4月に読んだもの

『貨物船で太平洋を渡る』めっちゃくちゃ写真が美しいし内容も面白くて、買った甲斐があったな…と鼻息が出た。


『妄想美術館』
世界中行ってみたいところがまだまだ沢山ある。


『にぬき・ビール・デマエ おまちどう!』

『にぬき・ビール・デマエ またきたよ!』
スケラッコさんへの憧れがますます強まる、ビールも一緒に暮らしてるのかわいい。


『私の生活改善活動』
やっと全巻読めた、この形じゃなくてもいいから続編を読みたい…


『るるるるん vol.3-鏡-』
鏡というテーマで3人バラバラに小説を書いているけど、それぞれに水辺が出てきたのが面白かった。


『白ねこ黒ねこ』
ごまさんに勧めてもらって以来すっかりファン、いつか聖地巡礼(鶴見界隈の飲み屋を巡る)しようねと言い合っている。


ブリジット・ジョーンズの日記
これだけ日記に明け暮れてるんだからこれも読んどかないとと、実家に第4刷が発掘されて読みました。想像よりスチャラカな感じだった。

 

冷蔵庫のタイミングのことなど


なんとこのブログとは別に日記を書いており、それを本にしようと思っているこの一ヶ月ほど。
それもこれも先日のgommのzineのための合宿で久しぶりに紙の本を作るための作業をしたがゆえ。ごまさんが別で作っていた、コラージュなどを集めたzineも購入して気持ちが更に高まり、なんか作りたいぞという機運が上昇している。紙の本を作る作業はワクワクするので健康に良い。肩は凝り目が痛くなるが遠目から見たら健康に良いだろう、楽しい気持ちでいるという意味で。
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gommのzineは無事に(恐らく)入稿され、ごむの日=5月6日の発売を見込んでおります。納品されたものを見て致命的にダメだ!となったらどうしよう。この緊張感も久しぶりだ。
5月5日に発売カウントダウン・インスタライブをするつもりなので覗いてやってください。でも納品されてダメだったらそれもできない、その場合はヤケ酒・インスタライブになるかもしれない。
ヤケ酒ができるかというと私は1月末以来ずっと禁酒が続いているので、飲んだらなにかが壊れてしまいそうで不安がある。静かにゴールデンウィークとその後の仕事の山を超えなくてはならないため、そこまでは禁酒を貫くつもり。
禁酒が続けば続くほど、飲んだときの壊れが大きい気がして恐ろしい。飲まない人生にこのままシフトするのだろうか、いやそうは問屋が卸すまい、などと自問自答している。問屋とは誰か。
禁酒と言えばこの本が気になっているがまだ読んでいない。

 

先日、前々から通っている鍼医に久しぶりに行ってきた。そこで改めて「朝は味噌汁を飲み、炊いたお米を食べるのだ」と諭され、以来お味噌汁を飲んでいる。毎朝ひとり分の味噌汁を作るのは厳しいため、夜か朝に2〜3食分作って分けて飲んでいる。
そこで問題なのだが味噌汁はどのタイミングで冷蔵庫に入れたらいいのだろう。冷めるのを待ってはいられないが、温かいまま冷蔵庫に入れるのも問題がありそう。
一人暮らしを9年ほどしているが、未だに食べ物の温度とか日持ちとか保管とか、確信が持てないことばかりで自分にびっくりする。
そして冷蔵庫そのものはその9年前に部屋を又貸ししてくれた人からもらって、そのままずっと使っているのでそれにもびっくりする。長持ちする家電を持っていてくれてありがとうございます。この御恩を何らかの形でお返ししたい。
ググったら、夏場は味噌汁の鍋を氷水に浸す等して急冷せよと答えが書いてあった。面倒。