またまた本を作りました

 

今年、4冊目!(やりすぎ)
こちらでのお知らせが遅れましたが、また新しい本を作りました。
『BUTSU-YOKU DIARY 物欲日記2026』です。f:id:l11alcilco:20261009142105j:image

10月4日の福岡文フリで初売りでした。当日はたくさんの方に手に取っていただき嬉しかったです。福岡のみなさまありがとうございました!

内容は、gommとしていつも一緒に活動しているごまさんと、gommのロゴ制作やスペインポルトガル旅行記でお世話になっているデザイナーのちばさんと、わたしの3人で同時に書いた日記です。期間は5月から6月の36日間、テーマはタイトルのとおり物欲です。「◯月◯日 今日の物欲:」から始まるそれぞれの日記。

面白いです。

ほしいもの、日々ありますわな。しかしそれを買うかどうかっていうと、買わなかったりもしますわな。まあ買うときもありますわな。その度合いは人によって違いますわな…という、三者三様の物欲および財布の紐のコントラストが楽しい1冊です。
ごまさんの勢いのよい前書き、3人+Nuts Book Stand平沢さんでの座談会、わたしの暗い愚痴のような後書きまで入ってボリューム満点の118ページ。A6横という判型も珍しくてかわいいです(ちばさんのデザインが冴え渡ってます!)。

オンライン通販も始めましたので、ぜひご注文お願いします。こちらから↓

 

有難いことに手売りの機会もいっぱいありまして、予定は下記の通りです。もしお近くの方がいらっしゃいましたらぜひお運びください。

①10月18日(日) CANDY POP MARKET

11:00〜17:00 喫茶すずめ(神奈川県茅ヶ崎市円蔵1-23-22)にて

編み物作家さんの作品販売やフリーマーケットもあるとのこと!出入り自由です

 

②11月3日(火祝) まだひみつのイベント

14:30〜16:00 某所にて(神奈川県鎌倉市)

そろそろお知らせできるはず!

 

③11月14日(土) gommのzine picnic -秋の陣-

11:00〜16:00 中野セントラルパークにて

春のzine picnicが好評&めちゃくちゃいい感じだったので、秋のzineで秋の陣をやります。今回もジンに掛けたフード&ドリンクを計画中。気になるzineを芝生でゴロンとしながらみんなで読みましょう!


(前回のイメージです)

 

なにとぞよろしくお願いします!

あ、もう1回通販のリンク貼っときますね。

2026/10/05-08 (はいつくばってとお喋りのこと)

 

2026/10/05 Mon
今日は福岡のお疲れ休みとして有休を取ろうと思っていたが、不覚にも先週木曜に欠勤してしまったためなんとなく言い出せずに出勤。かなり眠い。かなり意識が怪しい。怪しい意識で送ったFAXは問題なかっただろうか。
昨日文フリで買った本を読みたいが、図書館で借りた『はいつくばって』*1を読み終えねばならない。返却期限が迫っており、おそらく次の予約者がいるからだ(わたしの前にも予約者がいた)。しかしかなり性的な言葉が多いので電車の中で読みづらい。こんなにもセックスという言葉を一度にたくさん浴びたのは初めてかもしれない。わたしは村上春樹を読んでいないのだ。*2


2026/10/06 Tue
『はいつくばって』を読み終えた。ほんとうの自分がやりたかったことをやるというか、今まで無意識のうちに自分に禁じていたことに気付いたりやってみたりするというのがこの話のいくつかあるテーマのうちの1つだと思うのだが、それが夫でも子でもない別な誰かを愛すことなのかと思うとわかるようなわからないような。同時にその2人のことも愛しているのだけど。そもそもこちらは毎週夫とセックスするみたいな価値観を持っておらず、そのあたりの感覚にズレがあるので同列で考えられない。
ただ、読みながら「わたしなら何をしたいかな」と思いを巡らしてみるとふわっと浮かんでくるのはハグだった。ここ最近、男性と握手する機会は何度かあったのだが女性とはあまり握手したことがない。代わりに女性とはハグしたい、けど意外とする場面がない、もっと自然に(例え明日会うとしても)ハグできたらいいのにと思う。気安いオキシトシンの交換。わたしは酔っ払うとハグしがちだが、そうでなくてもハグできるといい。これこそ禁止されているわけではないのに勝手に遠慮していることのような気がする。でもハグされたくない人もいるだろうか?だとしたら困る。教えてほしい。
主人公が父親に「どうしてただの夢だってわかるの?」と尋ねるシーンがある。前半のページにも夫に対して似たような質問をするところがある*3。そこになんだかすごく惹かれた。わたしも「どうせ無理」と思いがちなことを「なんで無理なの?」と子どものような眼差しで質問したい。現実に諦めていることは多々あるけど、諦めを強くアピールしないでいたほうがもしかしたら心は健康でいられるのかもしれない。


2026/10/07 Wed
通勤中、文フリでもらったブックバーひつじがのシモダさんと柿内正午さんのペーパーを読む。8月に『人間関係の構造と手だて』*4を買ったがちょっと難しくて読むのが止まってしまった、とシモダさんに伝えたら、後半はわりと易しいのでそっちを読んだほうがいいですよと言ってくれた。なかなか飛ばして読む度胸がないので言ってもらえて助かった。柿内さんは「さめない社交」という会を開催していて、ペーパーにはそのことが書いてある(ただしこのペーパーはシモダさんが柿内さんのフリをして書いている)。集まって、喋らなくてもいい、というのは、わたしも最近強く思っていることで、無理に喋らずとも場の中には入れると思うしそういう場を作りたい。うなづいているだけで良いような場。gommのピクニックはそれを目指したい。11月14日にやります。
そうこう言いつつ、お喋りしたい気持ちもある。土曜日、しらい弁当さんとじぇっきゃさんと3人でひつじがのカウンターに並んで、しらい先生が何か言ったのに対してじぇっきゃさんとわたしが同時に全然別な話をし始めるという瞬間があった。お母さんに2人の子どもが全然別な話をママママママママと喋り出すみたいでちょっと面白かった。じぇっきゃさんが「すいません2人で同時に喋って」と謝ったのも面白かった。しかし肝心の話の内容を覚えていない!これだからすぐ日記を書かないとダメなんだ。
勤務中、率直に「クソつまんない仕事だな」と思う。仕事というか作業。特に価値を生むことなく時間を溶かしている。こんなことしてていいのか、と思うのは、自分への思い上がりである。過去の仕事の面倒なこと、しんどかったことを振り返り、「あれをもう1回やるのは嫌だ」と思いながら作業すると今の職への有難みが高まる。こんなことでお金もらってて、すいませんね、えへへ、という顔でテンキーをぱちぱち。
帰り道、体の薄い人が歩いていて羨ましく眺める。どうやったら身体が薄くなるんだろう?いやしかし物心ついた頃、というか、小学6年生くらいの時点でわたしは既に分厚かった。そういう体型なんだろう。と諦めていたら補正下着の広告がTwitterに表示された。脳内を読まれている。ちょっと開いてみたら色鉛筆で塗ったふうのAIっぽいマンガで商品の説明が始まって完全に嫌いな雰囲気だったのですぐ閉じた。散財せずに済んでよかった。


2026/10/08 Thu
東京は素晴らしい気候だ。朝、地下鉄から表に出るとき、階段の先に四角く真っ青な空がびかーっと光っていてちょっとたじろぐほどだった。まったく均一の青色。
会社の最寄り駅についたらホームのベンチに座って10分か15分のタイマーをかけて本を読む。この時間があるとないとで大違いだなあ、と毎朝立ち上がりながら思う。なおいつも同じ時間帯にベンチで睡眠を取っている方もいて、その人にとってもこの10分が肝なんだろうと思う。そこからのこの快晴。こんな素敵な空間に躍り出ていいんですか、と思いながら階段を上がり切ると、もう空は見えなくなり、オフィスに座ると画面と紙しか見るものがなくなる。なんかおかしくねえか。
仕事は昨日業務に対しての悪口を言ったせいか、システムのバグに繰返し遭遇してかなりややこしい時間を過ごした。天罰。
お喋りについて引き続き考えている。随風の01号か02号に、「エッセイはお喋り」みたいなことが書いてあり、「そう!」と思った。ブログもTwitterも日記本もわたしにとってはお喋りであり、誰かの日記本やエッセイを読むのはお喋りを聞いているのと同じ。ポッドキャストを聞きたいしやりたいのも同じ。しかしそれらも本当のお喋りには敵わないところがある、のはわかっている。友人知人から「Twitterで見てるから久しぶりな気がしない」と言われがちなのだが全然こちらとしては久しぶりの気持ちなのだ。なぜなら実際には書いてないけど喋りたいことがいっぱいあるし、ていうかあなたは(わたしに比べて)Twitterに全然書いてないし、既知のあなたとだけ通じる話があるじゃないですか、と思う。エッセイはお喋りだけど、お喋りはエッセイじゃないということか。

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*1:

*2:色彩を持たない…だけ読んだ

*3:ここの詳細をメモするのを忘れた、悔しい

*4:

2026/10/02-04(福岡文フリのこと)

 

2026/10/02 Fri
今週は一回も駅の階段を登ってない。エスカレーターばっかり。早めに出勤して昨日やるべきだったことをやる(昨日欠勤した)。やっぱり昨日来てこれだけでもやればよかった。予想の倍時間がかかり、その後の作業の開始がずれ込む。しかもいろいろ間違えたりもしており、申し訳ない。頭がぼんやりしたまま、なんとか月初の業務に参加して人足としての役割を演じる。同僚のみなさんがのど飴をくださる。ありがたい。だって声が通常の1/3くらいしか出せてない。咳が止まらない。


2026/10/03 Sat
勝手に飛行機が1時間で福岡に着くもんだと思い込んでいて、8時半に出れば9時半に福岡に着くと決めてかかっていたが実際は10時半に着くのだという。11時にOさんと待ち合わせしているのでギリギリだ。しかし空港からタクシーに乗ってしまえばなんとかなる。そんな旨をOさんに連絡しながら京急線に乗り、羽田空港の保安検査を大股歩きで通り過ぎ、ゲートの前のトイレに駆け込み化粧をした。家を出る前に化粧する時間がなかったのだった。
最近買った「回らない水光カラコン」というのをつけてみる。目の中が漫画みたいになって面白い。回らないというのはカラコンが目の表面で回転することで柄がズレてしまうことを防ぎますという意味で、目の下のほうに多少の重りが入っているため固定されるという理屈らしい。水光というのはおそらく、普通のカラコンのように一律に円形のデザインではなく、目玉の上部よりも下のほうがより明るい色になっていて、水のような光が目の中に表現されますよということ。それゆえに「回る水光」だと本来あってほしい位置に明るい色がなくて困るため、「回らない水光」が開発されたのだろう。こんな装置を目につけていて問題ないのだろうか?悪いに決まってる。
飛行機のエンジンがかかった状態で寝てしまう。目を覚まし、そろそろ飛んだか?と見てみるとやっとゲートから動き出すところだった。空の上で加速して時間通りに着くとかあるのかな、とか一瞬考えたがそんなことはなく、離陸した後に機長からのアナウンスで「機体の整備のため遅れ、到着は11時10分予定です」と流れてくる。あの、11時に待ち合わせなのですが。しかもこの遅延を連絡する手段がない。せめて飛ぶ前に言ってくれよと思うがどうしようもない。せめてフライト番号を伝えておけばよかった。中村季節『愛の練習』*1を読んでいる。f:id:l11alcilco:20261008232947j:image

ガタンと着陸するとOさんから「飛行機の遅延をチェックして11時の予約はキャンセルしたから」とメッセージがあり、平身低頭となる。
Oさんは10年以上前にスゴ本オフでご一緒して以来gommのピクニックなどで遊んでもらった大先輩で、いつの間にか東京を離れ福岡で生活されている。わたしがInstagramで福岡文フリ行く!と騒いでいたら「久々にごはんでも」ということでお声掛けいただいたのだった。もともと予約していただいていた楽しい朝ごはんの店には行かれなかったが、メルボルンふうのカフェでスフレパンケーキなどいただき、さらにおしゃれなカフェをはしごしてアイスクリームまで食べて楽しいお昼となった。グルメなOさんの福岡の街解説はイケてるスポットが満載で、たくさんメモした。オークラの地下の飲食店街がアツい。わたしのGoogleマップにはごまさんと共有している旅用リストがあるが、福岡は既に100軒を超える店が登録されている。住んだとしても行ききれないだろう。
Oさんと別れ、ホテルに荷物をおいて「本のあるところajiro」に向かう。じっくり棚を拝見して1冊購入*2。横になる必要を感じてホテルに戻ってゴロゴロしながら読む。その前に古着屋に吸い込まれて服を買ってしまった。明日の気温次第で着ようと思う。
夜になり、そのままゴロゴロし続けそうになるが、それはさすがに勿体ないと起き上がって出かける。100軒以上あるマップのピンを無視して近所で見つけたお店に入ってみた。生ビールとお刺身盛り合わせを頼む。きれいな5品、秋鯖のお刺身がとてもうまい。「能古島名産!大人気!ピーナッツもやしの天ぷら」と書いてあるのも勢いで頼む。「ピーナッツもやしに、ワンダーピーマンを添えてます」と言われて出てくるがどちらも初めて聞く単語すぎて慌てた。かぼすサワーと美味しくいただき、サッと出る。
じぇっきゃさんとしらい弁当さんに会いにブックバーひつじが(へ行き、1杯飲むと、他に来ている人も明日の文フリの出店者で、さすがの空間なのだった。ホテルへの帰路、むくみ必至とわかっているのに1人でラーメンを食べる。だって、博多来てとんこつラーメン食べないとか嘘じゃん…

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2026/10/04 Sun
福岡文フリ。ごまさんが10時頃着くはずだったので、昨日Oさんに教えてもらった美味しそうなおにぎり屋さんでおにぎりを買って待っていようと思ったが、早朝にも関わらず大行列で全然無理だった。生旬館という良い名前のスーパーで代わりに高菜のおにぎりを買い、付属のサンドイッチ店でめんたまサンドを食べて会場に向かう。明太子とたまごでめんたま。
初めて会場の設営ボランティアに参加してみる。が、遅刻。焦るが3分ほどの遅れで到着し、向こうからしらいさんが手を振ってくれたのでホッとした。わたしもこんな場面で手を振れる人物になりたい。机にシールを貼ったり、紙を配ったり、楽しい。単純作業、大好き。一方、ごまさんからは機材トラブルで一度乗った飛行機から降ろされてしまったという報が入る。心を強く持って1人設営をする。隣の人がなかなか現れないのでのびのび使えて助かるが、大丈夫なんだろうか。(その後、無事登場されて間に合っていらした)

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開場すると、昨日もお会いしたOさんが差入れと共に来てくださったり、こちらも久々の再会のおしこまんさんが来て大量買いしてくださったりで、有難い気持ち。ごまさんは13時に現れた。ホッ…こちらも有難い。少し会場をウロウロする。東京で会える方にもなんだか他所で会えると嬉しさ2倍。東京よりも買いやすい気がしてあれこれ購入した。と、同時にわれわれの新刊もとっつきやすいタイトルのおかげか順調な売れ行き。ありがたい。本当はgommの本だけ持ってくるつもりだったが、昨日の出掛けに欲が出て自分のスペインポルトガル旅行記も持ってきてしまった。それも想像以上に買っていただけて、福岡LOVEの気持ちに。
16時でお開きとなり、博多駅の上でうどんを食べて帰京。また来たいよ。

 

有松と藤一番のこと(名古屋旅行記)

 

朝6時。窓の外から滝のような音がする。この中を歩いて出ると、最寄駅まで通常13分のところ20分かかるかもしれない、そもそも足が濡れて体も濡れて力が出なくなってしまうかもしれない、と思うと全然出掛けたくない。しかし8時半ののぞみを予約してある。不可抗力…でもないが、それに近い力に押し出されるように布団を這い出て支度する。昨晩、朝ごはん準備してあげるわよと母に言われたが、ありがとうのあとに「でも新幹線の中で駅弁を食べるというのをやりたい」と申告したらヨーグルトだけが用意されることになった。食卓につくとそのとおりになっていて、ありがたくいただいた。

化粧をして家を出ると雨は少し弱くなっていて、このタイミングでとおそらく散歩に出された巨大なハスキー犬が濡れながら嬉しそうに歩いていた。

最寄駅に着くとホームには込み上げる嘔吐をこらえる若者や、しゃっくりをしながら自販機で飲み物を買おうとする若者がいて、連休を感じる。ガラガラの電車に乗り込む7時半。文庫本を読みながら今日の夜なにを食べたいか考える。宿泊は納屋橋である。つまり?あの角の焼鳥屋?ちょっと栄の方まで行った天ぷら立ち呑み?もしくは藤一番か、などと思ったところで、ハッと思い出す。納屋橋の近くに異様にピータン豆腐のうまい中華屋があった。半地下みたいな。あそこに行きたい。あの店のことを何年ぶりに思い出しただろう!えらいぞ記憶、とウキウキする。夜はピータン豆腐に決まり。

東京駅に着くと、駅弁屋は信じられないほど混雑していた。まだ8時前である。人気らしいお土産屋の開店を待つために並んでいる人もいる。8時にシャッターが上がるのだろうか。8時に開くということは、スタッフは7時半には着いていて、6時半には家を出ていて、5時半には起床しているということではないか。売り物は何時に店に届いているのだろう、怖い。連休に旅行するとはこういうことなのか。すべてに恐れおののき、わたしは店に近づくのをやめた。東京駅の駅弁屋は1軒だけではないことを知っているので気を落ち着かせてうろつく。しかしどこも混んでいる。もう駅弁じゃなくていい、わたしは名古屋についたら高島屋の地下で赤福を食べるんだ。そうだ、京葉線の方角におにぎり屋さんがあって、便利でよく使っていたじゃない、と思っておにぎり屋さんに向かうとそこも行列している。並びたくないので無視して進むとそのまま京葉線の手前という明らかに新幹線とは差別化されたゾーンに突入し、グランスタとも違う惣菜売り場があらわれる。空いている!喜び勇んで入っていき、サンドイッチ屋さんの前で5分ほど迷った挙句にたいめいけんのカツサンド(3切れ)を買った。NewDaysで氷のカップと小さいウイスキーの水割りを買い、新幹線のホームでホットコーヒーを買う。

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出発した新幹線の中で文庫本を読みながらカツサンドを食べていると、武塙麻衣子『にぎやかなひとり飲み』*1に出てきたサンドウィッチ伯爵のことを思い出す。わたしも確かに子どもの頃、初めてサンドウィッチ伯爵について知って「遊びながら食べるためなんてカッコいい」と感じていた。でもサンドウィッチ伯爵という人物が発祥で食べ物をサンドウィッチと名付けることにしたのは本当だろうか?だって、それまで人類はパンでおかずをサンドしようと思いつかなかったのだろうか?いや、挟むだろう、ちょっと急いでたりしたら!と想像するが、そもそも「サンドする」という動詞は日本語で、英語には存在しない。英語圏に「〇〇サンド」という食べ物は存在せず、sandは砂だ。砂は挟むとなんの関係もない。とすると本当にサンドウィッチという人名(これも変わった名前のように思うが)がパンで何かを挟むという作業及び結果の代名詞になったのだなと実感する。こうやって一瞬疑問が浮かんたことが調べもせず一瞬のうちに脳内で解決するのは面白い。

さっさとカツサンドは食べ終えてしまい、コーヒーをつまみにウイスキーを飲む。こんなことがあっていいのか、いや、いいだろう。わたしはこのあと赤福を食べるのだ。

すっかり酔っ払った足で名古屋駅に降り立ち、そのまま流れるように高島屋の地下へ降りて赤福とお抹茶のセットをいただいた。いつも並んでいる気がする赤福の喫茶は朝一番ゆえか空いていて、すっと入れる。赤福は二粒出る。なんらかの合理性を感じる皿に乗って出されるので行く方はぜひよく見てほしい。味はいつも通り美味しい。そして抹茶とは別についてくるほうじ茶の香りがとてもよく、美味しくてびっくりした。甘いけれどさっぱりとしたほうじ茶。これは今度もし来たときはお薄を頼まなくてもいいかもしれない。

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目的を達成したのでゆったりした気持ちで本日の宿泊地に向かう。ああこの道路の広さよ、この徒歩人口の少なさよ。名古屋を感じる。荷物を預けて身軽になり、さっさと駅へ戻る。歩いていると何も変わらないようにも思うが、微妙そうだと思っていた店はまた別な微妙そうな店に変わり、かつて建設中だった建物は完成し、かつてあった建物がなくなっている。ああそうだった、この近鉄の横のボウリング場とマクドナルドが入っていたビルはなくなったんだったよね、いまは広場のように整地されフードトラックが数台出ていて、その奥にひっそりとあった(ように感じていた)ダイコクドラッグが堂々と丸見えになっている。このダイコクドラッグで大袋のお菓子を買っては勤め先に持って行っていた。店の1/3が百均になっている変な店で、たまにポイントが貯まりましたのでとか言われて変なものをプレゼントしてもらえるのだ。アボカドカッターとか。一度も使わなかった。しかしこの潰れた建物はなんていうんだっけ、ということを思い出さないまま周囲を散歩し、お世話になったミニストップやお世話になったローソンやお世話になった焼肉ライクを眺め、なんかもう少し豊かな思い出なかったっけ?と妙な切なさを抱く。待ち合わせの12時半になる頃やっと「レジャック」というビルの名前を思い出したのだった。

もともと今回の名古屋旅行は以前の勤め先(東京)の仲間たちと5人でジブリパークに行ったり常滑に行ったりしましょうという主旨で、土曜の朝から月曜までの二泊三日を想定していた。宿泊の予約はすべて自分が手配した。しかしあろうことか直前の水曜にインフルエンザA型に罹患し熱がバンバンでてしまった。正直土曜の朝には治っているだろうとは思いもしたが、同じ部屋で寝起きした結果みんなが連休明けからインフルです!という可能性もなきにしもあらず、怖すぎたのでやめた。そんな仲間たちの旅の最終日に合流しようというのがこの12時半である。

地下街のうな富士でひつまぶしを食べると、驚きの値段だがその分きちんと美味しいような気がした。2泊分の旅のダイジェストを聞き、みんなが仲良くやっていたことを確認し、名鉄に乗って今日の目的地である有松へ。数年前のトリエンナーレの会場になっていたのを見て以来の訪問。駅から出るとかなり閑散としており不思議である。有松は有松絞りという染物の産地である。旧東海道沿いに江戸時代から続く文化財レベルのお屋敷が並び、海鼠壁と蔵の背の高さが格好いい町並みが残されている。その中に工房があったり絞り染めを使ったブティック的なものがあったり、飲食店も点在したり、している、はずなのだが、なんと、まあ、全然やってないのだ。全然。客もいないが店もいない。なんで?今日、週末っていうか月曜だけど祝日じゃん?祝日って、観光地は混むはずじゃん?シャッター商店街の様相に、あれから4年、すべての店が閉店したのか?と思うが、たぶんそういうことではない。ただ今日、ほぼ全て閉まっている。われわれ以外の観光客は全員この状況をわかっていて来ない判断をしたのだろうか?どこかでお知らせがあったのだろうか?憮然としながら「有松・鳴海絞会館」を訪問し、素敵だけどちょっと手が出ない値段の品物を眺め、「ガイドブックに載ってたソフトクリーム食べたかったなあ」と嘆きながらやっていない店の前を歩き、悔し紛れに立派な蔵や柳を褒めたりし、「ここなら今日やってるっぽい!」とたどり着いたカフェで「すみません今日はもうオーダーストップで…」と言われる14時半。早すぎんか?ショックすぎて、返す刀で「どこかこの近くでわれわれがお茶できるところってありますかね…」とお店の人に聞く始末。結局駅の横にくっついたイオンの主テナントらしきコメダに入り、5人でシロノワールを分け合って食べた。ソフトクリームを食べたがっていたメンバーはジェリコを頼んだ。

そうこうしているとみんなは帰りの新幹線に無事に乗って行った。わたしは晴れた名古屋の夕方を歩いて「一段落しよう」と納屋橋の角の焼鳥屋に行こうとした。が、月曜は休み。代わりに仕方なく、斜向かいの藤一番に入ってビールと餃子ともやしスープを頼んだ。餃子は普通ではなくしそ入りにすればよかったなと思ったが、もう一品のもやしスープには驚いた。これは!酒飲みが!ラーメンに!求めるすべてが凝縮されている!誰も他に客のいない店内でひとり拳を握りしめた。焦ってテーブルの上の薬味入れから紅生姜をつまんで載せる。最強になる。ラーメンそのままの塩っぱくて油っこいスープ!細くシャキシャキの残るもやし!少しの白髪ねぎ!そこにアクセントの紅生姜…ほしいものは全て藤一番にあったんだ…もっと名古屋に住んでいた頃に行っておけばよかった。呆然としながら食べ終わってホテルに戻って寝た。

夜になりノソノソと起き上がって、名古屋の友Kちゃん落ち合いピータン豆腐を食べた。あれやこれや喋っているといつのまにか閉店時間になっており、もう一杯飲もうと磯丸水産に入って蟹味噌を焼きながらハイボールを飲む。やっぱり藤一番に帰ればよかったと思った。もやしスープのことをKちゃんに伝えたかった。あと、店のシャンデリアに藤一番と描かれているのがかわいかったことも。

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(2026/09/21)

 

 

 

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こんな感じの楽しい旅行記を本にして売っています。スペイン・ポルトガル19日間の旅はイラスト入りで手製本の手ざわりも楽しい一冊。好評発売中です!

Blaugustを終えてのこと

8月はブログをたくさん書いて投稿しよう、というムーブメント「Blaugust」に乗って楽しく書いていたのだが、最後の最後で尻切れトンボになってしまった。日々の日記も中途半端になっているし、8月のうちに投稿するつもりだった別な記事も書き途中で止まっている。
この関連で読んだ夜学舎さんのブログ *1 で、

これまで、自分にとってインターネットは息抜きだ ったり遊びとか余白を持った場だと思ってきたけど、実はこっちが公共的な顔で、ネットに載せない部分がプライベートなのでは? という感覚になってきました。

と書いてあり、共感した。
表に出す日記とかTwitterの投稿とかが、つい数年前まではと壺の中に向かって叫ぶ「王様の耳はロバの耳」のような、ごく私的な、プライベートなものだったのだが、いつのまにかこれが公共的なものになり、なんならマーケティング的なものになり(これは文学フリマとかそういう界隈に足を踏み入れたことと関連していると思うが)、素朴に見たテレビの感想もろくに呟けないような状況になっている。なっている、というか、自分がそういう考えに囚われている。以前のブログ*2 にも書いたけど、なんかカッコつけたり面白かったりオシャレだったりしなきゃいけないという妙な強迫観念がある。出していいものと出してはいけないものをソートした結果、出していいと判断したのものをインターネットに書くような精神的障壁を感じる(ただしその精度は高くないが)。わたしにとってのインターネットは家庭とも勤め先とも関係のないサードプレイス的なところがあって、そこでこそのびのびと過ごしたいと思うがゆえに、好き勝手なことを喋り、喜んだり嘆いたり俺通信を投稿したり、ときには歌を歌ったり踊ったりしていたいわけなのだが、どこかのタイミングから見られている(たいして見られていないのに)とか、嫌われたくない、いい奴だと思われたい、"こう"見られたい(ただしそれが"どう"なのか本人もわかってない)みたいな感情が先行するようになった。話し相手によって話すトピックを変えるのは大人として当たり前のことではり、人はこれをもしかすると分別がついたとかいうのかもしれないが、それがかなしい。大人は現実空間でもオンラインでもわめき散らすことはゆるされないのだろうか。ゆるされないんだろうな。ゆるされないのかよ。という思いで人里*3離れたBlueskyやmixi2でたまに器から溢れたわめきを書き散らかしている。醉うとこの辺のことがどうでもよくなって気分のまま投稿することが増える。たとえばこちらのツイートなど。


こん平。


先日、午前中友人に会う→午後別な友人に会う→夜また別な友人に会う、というリアル濃度のギュンギュンに高い1日があったのだが、公私でいくとその日はよっぽど私であった。サブアカウントで喋っているような心地があった。こちらのほうが現実で主であるはずなのに、Twitterのアカウントのほうが主であり公であるというおかしな感覚。現実の休日がプライベートなものであったというごく当たり前の話なのだが、まるでそれが貴重なことのように感じるのが変だ。現実がどこにあるのかわからない。いや、全部が現実なのだが、実態がなにであるのかわからない。いや、実態などないのか、全部実態なのか。自分が実際に過ごしている時間、滞留している空間以外に現実はないはずなのに、TwitterのタイムラインやLINEのコミュニケーションの中にそれぞれまた別な現実があるように思う。拡張しているのか?ただ実際の現実への集中力を欠いているのか?たぶん後者っぽい。だとしたらわたしはもっと現実をちゃんとやるべきなのか。たぶんそう。
たぶんそうだな。

 

*1:

*2:

*3:TwitterとInstagramのこと

2026/08/23-24

 

2026/08/23 sun
夜寝られず横になったままぐずぐずしていたら緊急地震速報と地震と防災無線とで縦にさせられた午前2時。ほぼ無着衣だったので暗闇の中とりあえず手に触ったものを着て、NHKを少しだけ見て、起きてても仕方ないから寝ましょうと母と言い合って今度こそ寝た。こんなに災害と隣合せなの、被害がなくてもストレスだ。被害にあった人はもちろん何千倍も大変だとは思うけど。母が豪雨を怖がって川の動画を見続けたりするので、やめてくださいと毎日言っている。あと寝てるときなんらか着てないとだめだ。f:id:l11alcilco:20260824214026j:image

昨日買ったベーグルを朝ごはんに食べ、9時半から『国宝』を観る。今さら。今さらではあるが、下高井戸シネマで上映していると昨日母から言われ、家にいてもゴロゴロ寝たりして終わりそうだったので、来た。席は7割くらい埋まっていた。3時間。尿意は問題なかったけど、膝に来た。
うーん。
映画『国宝』に関心のある人はもう全員鑑賞済かと思うのでネタバレしながら感想を述べますと、まず、かなりバイオレントできつかった。*1あと、渡辺謙がちょっと違うっつ〜か…もっと平たい顔の人がよかったようなっつ〜か…誰か本物の歌舞伎役者をここに配役できなかったのかな〜まぁしないほうがいいんだろうけどさ〜とか思いながら見ておりました。「あーそうなるのね」「あーそうなるのね」の繰返しで、最後は「あーそうなの?」とちょっと納得できないままで終わった。

その後、近所に本屋があることに気付いて吸い込まれたらまんまと一冊買ってしまったり、常温のトルティーヤを求めて近所を右往左往したりで、1万歩以上歩いていた。痩せたいのだが、食事の調整をどうしていいかわからず、平日の昼をブリトーにしてみようという考え。足りるかな。夜は勤め先でもらった巨大な肉塊をステーキにして食べた。たぶん300gくらい。笑点の演芸コーナーにキュウが出ていた。

 

2026/08/24 mon
SNS上で、(日記)で終わる投稿は日記をバカにしているのではないか。わたしはあなたの日記を読みたいし、日記じゃないツイートってなんなんだ、すべてのツイートはマーケティングなのか、と勝手にプチ憤慨。
通勤電車で中村季節『ベトナム1/汗』を読む。おもしろいなあ!今年に入ってずっと『大工日記*2』が話題の方と認識しつつ、読み始められていなかったので、ついに中村ワールドに足を踏み入れられて嬉しい。誰かにすぐ「話しかけようか」と思って、そこから五分五分で実行する姿が、自分の旅行スタイルと全然違っていて尊敬する。
ふわふわ眠気と共に仕事して、昼、昨日作ったブリトーを食べる。ちゃんとおいしいぞ。量も足りている気がする。これをしばらく続けてカレーやらラーメンやらスパゲティを昼食から排除することで、自分の軽量化を図っていきたい。と同時に人生の豊かさを得るポイントも減じてしまうのだが、一旦体重を優先してみる意欲が今だけある。あるときにやらないと。*3
昼休み後半と帰り道で『ベトナム 1/汗』と『ベトナム 2/雪』を読み切る。日記でこんなに楽しくて、しかも「自分も同じこと考えてる!」がいくつもある本は久しぶりで、一気に読んでしまった。景色が映像で頭に浮かんでくるほどこってりと書かれているのに、鮮やかさのせいかスピード感のせいか、こってりとは感じない読み心地。カッコいい。
 

 

 

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こってりした旅日記を本にして売ってます。映像では浮かんでこないかも、そのぶんイラストで補っていただくことをご了承ください。

 

 

*1:寅さん育ちだから…

*2:

大工日記

大工日記

Amazon

*3:レシピはこれ。本当はトルティーヤも自分で焼くのだがサボった。  

2026/08/16-08/22

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2026/08/16 sun
夏休み特別イベントで歌舞伎を観に行く。母が区報だか生協だかに載っていた抽選を当てて、半額でチケットをゲットしてくれたので前々から予定していたのだった。
何年ぶりかわからないほど久しぶりの歌舞伎座。11時開演の第1部だけ見る予定なので、11時ちょっと前に着けばいいかと思っていたが「だめよ、早く行ってお昼の予約しないと」との母の進言で10時半前に着く。イヤホンガイド*1を借りてから食堂の予約場所に行くと既に満席になっていた。うなだれる母。見ていると恐らく食堂の予約はインターネットで事前にできるようで、当日の枠はかなり少ないのではと推測した。歌舞伎座もディズニーランドのように事前に準備して攻略すべき場所になっているのか。「代わりに喫茶室ならまだ空いているかもしれません」と案内され、言われたとおりに向かうとギリギリ残り一席に滑り込みの予約ができた。メニューも席と同時に予約して、先に会計もしておく。
前半を見る。納涼歌舞伎なのでおばけが出てくる怪談噺。恋が実らず「焦がれ死んだ」というワードが何度も出てくるがここでしか聞かない単語だな。その焦がれ死んだ人が化けて恋人に取り憑いて、という話で、かなりわかりやすいのでイヤホンガイドがなくても大丈夫だったかもしれない。セットが素晴らしく、いくつも転換して立派な建物を見せてくれるので目をかっぴらいて観た。演技はもちろん、衣装も小道具も、太鼓も笛も歌もすべてが一級品という安心感。ドキドキせず、うっとりだけできるのってありがたい。取り憑かれた人は死んだ。
35分の休憩になる。喫茶室に行くとテーブルに名前が立ててあり、注文したサンドイッチがラップされて置いてあるから面白い。短い幕間の中で食事するのを待たせまいという仕組みに歴史を感じる。「良い絵がたくさんかかってるから見たほうがいいわよ」と母に言われて、さっさと食べて先に席を立つ。廊下や階段の踊り場に巨大な絵がバンバンかかっていてすごい、力強い。演目ごとにかけかえているんだろうな、爽やかな夏を思わせるものばかりだった。目に良い。
後半の物語を見る。因果応報、悪いことをしてはいけませんね、というシンプルな教えがバーンと示され、みんな「お、おぅ…」と頷きながら席を立った。
圧倒的に良いものを全身で浴びると、人間元気が出るのかもしれない。帰り道は久しぶりに気持ちがスッキリしていた。


2026/08/17 mon
「そんなことくらいで苦しむな」と苦しんでいる自分に言うのはいつも自分。内に含んでるのはもっと苦しめという意味だよな。べつに苦しまないに越したことないのに。とか思いながら仕事。
帰宅すると区からお手紙が来ていて、国民健康保険の金額が7割減になるというお知らせがあった。あれ、でも会社員になってそちらの協会健保に入ったんですが…と思いつつお手紙をよく読むと、国民健康保険の脱退は社会保険に入ったからといって自動的にされるものではないことがわかった。脱退の申請をしないとタダ乗り人間扱いされてしまう。区役所行かなきゃ〜、平日どっかで休まなきゃいけないのか〜と思っていたら、オンラインで申請できると書いてあって助かった。すぐやった。
ZINEのために作業していると心が落ち着く。iPadで絵を描いて、風呂に入ると「あ、これは」と描くものを思いつき、濡れた髪のままもう一度iPad。イイ感じか?と思うが、没。狙った感じはダメなんだろうと思っていたから、想定通りではある。でも描いたものにすぐフィードバックもらえるの、良いな。


2026/08/18 tue
昨日寝るのが遅かったせいか1日中眠くてまいった。あと2時間早く寝たい。でもあと2時間早く寝ると世界に通勤と昼休みと仕事しかなくなってしまうよ。


2026/08/19 wed
午前中眠かったが午後覚醒して助かる。なんのおかげで覚醒したのかわからないのが困る。コーヒーか?
自分の幸運を自覚していても、それを喜べないことってあるよね〜と急に思う。わたしはとても運が良くここまで来て、40過ぎたこのあとは今までの運の残りで生きていくんだろうなあと思う。でも宝くじ当たりたい。まずは買うところから。


2026/08/20 thu
昼に食べたいものが何も思いつかず、会社の近所で気になっていた喫茶店に入ってみた。実家的な空間。無音だった。実家的な皿に盛られた実家的なタコライスを700円でいただく。ちょっと不思議な30分間。
退勤後、ダンス教室。クラスの人が話しかけてくれて嬉しいし、習うダンスはカッコいい。けどわたくしはへたで、元気が出きらず悲しみを感じながら帰宅。空腹のせいかと思ったが、晩ごはんを食べさせてもらってもまだ悲しい。どうしたらいいのか。
日記が進まず、頭のなかのモヤモヤを出せていないところが、なんとなく元気が出ない理由だと思う。なぜモヤモヤを出せないのかと考えると、インターネットに変なことを書いて誰かに嫌われたくないんだな、と気づく。直後、不遜、と思う。インターネットの大宇宙の中の1つの粒子のような個人であるだけなのに、何を大袈裟に気にしているんだと。嫌われそうと思うには嫌われるほどの価値を自分に見出していないと。


2026/08/21 fri
出張や休みの人が多くてなんだかバタバタと仕事をした。頼まれごとを頼まれた通りにできるとうれしいね。まあそれが仕事というものなのですが…。
2年前にジャカルタで1回だけ会った方から急に連絡があり来週ランチに行くことになった。どうしたんだろうかと思う。今日の夜は春のZINEピクニックのときに本を貸した方に返してもらうついでに飲みに行く。なんかそういう時期なのだろうか。ほぼ知らない人とサシで会う時期。
もつ焼きを食べながらホッピーなど飲み、本やら愛やらお笑いやらアイドルやらの話をしてこってり2時間。徒歩で帰宅。近所で飲めるの、ありがたい。


2026/08/22 sat
白髪を染めに出掛けて、近くに今日予約できるまつ毛屋さんがあることに気付いたのでまつ毛パーマを当てた。毛の1日。合間に韓国風ベーグル店で明日のパンを買いながら、ネギベーグルというのを買って食べた。インスタで見たことあるやつ。柔らかく塩っぱくしたクリームチーズに薄切りのベーコンとネギが入っている。へー、こういう味なんだ。想像より軽やかで美味しい。
ジムに行き、雨が小降りになったところを見計らって外に出たつもりが、歩いているうちに雷が鳴り始め雨が強くなる。マツキヨに逃げ込んで無駄な買い物をした。ちふれのチークバーム500円。
帰宅すると、BSで『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』をやっていたので食事しながら観た。わたしは寅さんコンプレックスがあり…というのは、若い頃に寅さんくらいしか映画を観たことがなく*2若いサブカルガールが摂取すべき映画を全然通ってきていないため物語への耐性がない、という劣等感のことで、さらに大人になってからこのコンプレックスをバネに映画を観まくったりもしていない…という怠惰さの話でもあるのだが、まぁそれは置いといて、何年かぶりに観た寅さんは画が素晴らしくて驚いた。映画自体は観たことがあるので物語には「あ〜これね」と何度も思うのに、こんな画角でこのシーンを!?と何度も目が開く。山田洋次ってすごいんだな。
そうこう言っていたら最後が悲しくて悲しくて泣いてしまう。何度も寅さん映画を観てきたのに、泣いたのは初めてだ。年齢が合ってきたのかもしれない。コンプレックスのことは一旦忘れて、もう一度寅さんを観直すのも良いかもしれない。

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こんな感じの日記を本にして売ってます。よろしくね!

*1:歌舞伎の演目に合わせてタイミングよく登場人物についての解説や物語の要点を音声で教えてくれる副音声のようなもの。800円。

*2:親が寅さんファンだった