暖かい場所のこと


寒い。寒い。寒いのよ。*1

冬ってこんなに寒いんだっけというくらいこの一週間寒くて、なのにこの一週間ずっと働いている。久しぶりの12連勤の10勤目が終わりました。もともとは6勤1休を繰り返す予定だったのに、なんだこれ。だんだん目が開かなくなってきた。あと歯も痛くなりがち。
部屋のストーブは去年の11月頃に壊れて、その日にビックカメラに走って行って両手で抱えて持って帰ってきたストーブは全然効かなくて捨てて、もうエアコンと湯たんぽと布団しか頼るものがない。ずっと布団にいたい。
「わーわーわーっ」と声を出して布団から抜け出て着替えて勤め先に行く。勤め先に着くとみんないるからすごい。よくぞみんな、ずっと布団にいたい気持ちを隠してここまで来れたものだと思う。しかも間に合っている。わたしは遅刻している。
勤め先も寒い。勤め先が寒いことはみんなで嘆き合えるから部屋よりまだいい。寒いね〜寒いね〜と言いながらキーボードを叩いたりおやつを分け合ったりして暮らす。夜になるとみんなは帰っていき、残り数人になってくる時間帯で暖房のスイッチが自動で消えて、ますます寒い。胃のあたりに違和感を覚えながら、読みづらくなったTwitterをスクロールしながら帰ってくる。
そして帰宅した部屋は寒い。ループ。

暖かい場所へゆきたい…
そんな自分の心の声を、過去の私は予見していたのだろうか。まだダウンベストで家の周りをウロウロできていた12月前半、突発的にヴァカンスの予約をしていた。

暖かい場所に!
オーストラリアに!
コアラを抱っこしに!

これがあるから明後日まで気力を保っていられる。コアラ、待ってろよ。
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とにかく暖かいだろうことが嬉しいのだが、30℃あるらしいので帰ってきてから体調がおかしくなるに100万ペリカ賭けてもいい。*2 帰ってきたら春になってたらいいのに。

 

 

*1:ニキ、ニキ、二木の菓子!のリズムでお願いします

*2:カイジは読んだことがない

シングルタスクのこと

夢とお前抱いてた頃…*1ってかなりのマルチタスクであるな、夢かお前かどっちかにしろよ、いやお前だけの男ってなかなかな…などと考えてしまう程度に頭がぐちゃぐちゃしている今日この頃だ。

1月がもうすぐ終わってしまう。
信じられないくらい仕事が終わっていない。月の前半に調子が悪くなって休んだせいなので自業自得なのだが、全然追い付けない。馬力が出なくて悲しい。

そんな中でもしかしてこれが心の拠り所になるかもしれないと思っているのがシングルタスクで、つまりそれは、今やることが1個だけという状態のことだ。
たとえば私は電車の中で本を読むと(特にその本があまり面白くないときに起きがちな)、途中で降りる駅を確認するためにスマホを見て、その流れでツイッターを見て、と考えがあっちこっちに飛びがちだ。マルチタスクが得意なのではなくて、単に気が散りがちで1つのことに集中できない。
仕事はマルチタスクの極致で、メール読みながら電話がかかってきては、そのすきに会議で言いたいことを考えたり、あれをこうしたらと言われてハイと返事したり、ふらふらしている人に声を掛けたり、これはこうして良いですかと訊かれてハイと返事した頃になってやっと最初に読んでいたメールの返事を書き終えたりといった塩梅で、発生する事象に対応しているだけで8時間すぐ経ってしまう。

そんなことばかりの中で純粋に「今これだけをやるのだ」、となる場面が筋トレとお絵かきだ。どちらもスマホや電話や通知から離れて、どこの筋肉をうごかしているかだけに集中したり、どんな形でどんな色であるかに集中したりできている。
筋トレはトレーナーさんと一緒にいるので強制的に1時間だけのデジタル・デトックス状態になるのがちょうど良い。かつて一人で格安ジムでマシンを動かしたりしていたときは、30秒のインターバルでさえツイッターを見るという廃人の鏡のような有様だったので、コストをかけている甲斐があるというものだ。
お絵かきは毎朝の習慣にしたいと思って始めたが、結局やったりやらなかったりになっており、やはり毎日同じことをやるのは難しい。更にお絵かきはiPadでの作業、かつ、スマホで画像検索しながら描いたりもするので、ともするとすぐにディストラクトされてしまいがちなのだが、おそろしいことに「シングルタスク、シングルタスク」と自分に対して声に出して語りかけながらなんとか軌道を修正したりしている。
シングルタスクこそが自分を救うのではないかと思いはじめているのだ。かっこよく言うとマインドフルネスか?もうすでに世の中全員ご存知だと思いますけど、マインドフルネスっていい感じだよ。なんとなくスッキリする気がする。それだけの時間って気持ちがいいいよ。

しかし本が全然読めていない。本こそちゃんとハマればシングルタスクの極みなのに、どうも落ち着かなくて、どっぷりと読めない。課題図書がどんどん積ん読になっている。なんだかこうやってなにひとつ落ち着かないまま1月が終わりそう。
とにかくなにもかも終わらなくて、同時に起きているあれこれを1つずつ片付けないといけない。
とりあえず今はSpotifyで『安住紳一郎の日曜天国』の2018年の回を聞きながら、昨年度の自分の業績報告を書きながら、ブログを書きながら、ミロ入りコーヒー牛乳を飲んでいる。

 

 

*1:シャ乱Q 

シングルベッド

シングルベッド

がんばったこと

2022年が終わろうとしている。つい先程、仕事納めとは言えないぐちゃぐちゃなままの机をそのままに退勤してきて、明日は休みなもんだからもう気分はパーティである。

今年は割とがんばったのではないかと急に思ったので書いておく。
1月は元気にしていたが末から入院。
2月はうまく術後の管理ができず休んでばかりでさらに入院。
3月は真面目に薬を飲んで真面目に食事をして、同時に割と真剣に日記を書き始めた。
4月と5月はgommのzineを作って売り始めて、ついでにバンコク旅zineも作った。
6月はgommのイベントを久しぶりにしたり、旅したりでリアルが充実していた。gommのアー写も撮ってもらった!
7月はよく働きよく遊び。友人が名古屋に来てくれた。
8月はよく働き、電子レンジが壊れた。
9月は簿記3級に合格した。
10月はラッコを見に行った。親の誕生日にお寿司をご馳走した。
11月は日記本を完成させて、本のイベントに誘ってもらって売ったりもできた。
12月は絵を描くのを始めた。

楽しかったことはOver The Sunを聴き始めて、他のポッドキャストも聴き始めたこと。gommのリアルイベントを久しぶりに2回できたこと。本を作っていろんなひとに見ていただけたこと、つながりが増えたこと。
ありがたいのは一生酒が飲めないしから揚げも食べられないかもしれない、と思ったけど全然飲んでるし食べてること。
悔やんでるのはもっとたくさんブログを書きたかった。

 

来年はもっと勉強しなくちゃなと思っている。毎年思ってて、毎年やってないけど。
勉強して、成長して、しっかり根拠を持って仕事したいなと、割と素直に思っている。今まではもっも僻みとか卑屈な感情がベースにあったけど、なぜか今はなんとなく、もう少し前向きな気持ち。38歳、あと2年で40歳か。あと2年でなにをどう捲くるのかはわからないけど、捲くりたいな。

 

とりあえず明日は朝からビール飲んで、紅白観終わるまで楽しく過ごす。今年もありがとうございました。


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gommのアー写(ファンタジーバージョン)です、あと3年くらいはこれでいけるかな。

 

 

 

ネギ玉のこと


23時頃最寄駅に辿り着く日がたまにある。夕食はまだ食べていない。がっつり食べるのはやめたほうがいいけど、あったかいものを食べたい、できれば白飯も食べたい*1。家で料理する気力はあんまりなくて、ついでに電子レンジがない*2…という状況で思い付いたのが、ネギ玉ソリューションである。
つまり、
ご飯単品
ネギ玉単品
豚汁単品
という注文だ。
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温まるし牛丼ほどは重たくないし、卵でたんぱく質はあるし、なんとなく野菜ぽいものも摂取した気がして安心できる。
家の最寄り駅すぐのところにある吉野家で個人的な最適解として突如爆誕した定食。値段は541円で牛丼並盛に味噌汁をつけた522円より少し高い。
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2度目のネギ玉ソリューションを実行した4日前の23時15分、食べ終えてわたしは「これは他の牛丼屋でもできるよな。どこが一番美味しいのだろうか。」と疑問を持った。すでに心のなかに答えを持ってはいたのだが、やってみないことにはわからない。それから連続で牛丼屋に通った。

 

2日目、まずは松屋に行く。
もともとわたしは松屋のファンだが、引越したら家からも駅からも遠いので全然行かなくなってしまった。松屋の1つ目のいいところはお茶が飲めるところ。吉野家はお水が出てくるのが嬉しいけど冬は冷たくてあまり飲めない。
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松屋のネギ玉ソリューション。
510円で吉野家より少し安かった。
ネギたまは卵が温泉卵になっていて、ネギの量もタレの量もどっさり。豚汁は具が大きくて多くて素晴らしいボリューム。とくに大振りな豆腐とゴロリと入ったほぼ半割サイズの里芋が嬉しい。おつゆは旨味が強くて塩っぱさでご飯をかきこませるものではないのがありがたい。この豚汁があれば、ネギすら不要で、ライス&豚汁で良いかもしれない。
しかし味噌汁がダブルになってしまうことには困った。松屋はどんなメニューを頼んでも味噌汁がデフォルトで付くことが美点であるが、まさかライス単品にも味噌汁がつくとは。今後の注文時には食券を渡しながら味噌汁を断る勇気が必要だ。


3日目、すき家に行く。
すき家すき家で変わったメニューを乱発するので楽しくて推せる。さらにご飯単品でミニが選べるのが嬉しい、ほかの2店舗のご飯はかなり多く感じたので多少割高でも丁度よいほうがいい。しかし今回のネギ玉セットを単品で構成すると660円してしまった。どこよりも高い。
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そもそもすき家はネギ玉として合体された商品がなくて、ネギ単品と卵単品(温玉も選べる)をそれぞれ頼む形なので価格が上がる。客が卵の殻を割るオペレーションもすき家だけだ。それに、ネギにタレがないのもすき家だけ…これがとてもありがたい。他店のネギ玉のタレは共通にピリ辛でうまいのだが、牛丼の味の濃さにぶつけるとちょうど良くなるようにできているのだと思う。単体で白いご飯に当たると味が濃すぎるのだ。すき家では無地のネギにお醤油を嬉しい気持ちで少し垂らして、これまた好物の紅生姜も混ぜて食べた。
豚汁はおつゆも具も、吉野家松屋の中間点といった内容。メニューにはわざわざピリ辛と表記があったけど、それよりかなり優しい味に感じた。


結論としてやっぱり私が一番好きなのは松屋。しかし松屋でネギ玉ソリューションを極めるには、タレなし・味噌汁なしのイレギュラーオーダーが必要だ。しかも遠い。寒くてひもじくて悲しい23時には、結局駅すぐの吉野家につい入ってしまいそう。まずは吉野家でネギ玉タレなしコールの勇気を出してみようかと思う。

 

*1:夜は炭水化物を抜くというポリシーを最近めっきり放棄している

*2:なんか面白くなってきてまだ買ってない…

変わらぬこと見えてないこと


Twitterに登録した日を覚えていますか?」の通知が来て、あ、今日ですか?と思って画像を見たら15と書いてあってゾッとした。15年間ずっとやり続けていることなんかTwitterしかない。歯磨き以上にTwitterしかやってない。

数週間前にTwitterイーロン・マスクに買われたあと、Twitterは良くなるのではなく、なくなってしまうかもしれないと言われて、あわてて大昔にとったMastodonのアカウントを確認しに行った。よしよしまだある、何かあったらここでツイートしたらいいんだなとホッとしつつ、過去の投稿を見ると2017年11月1日が最新の日付だった。

 お昼にどん兵衛グリーンカレーうどんとサラダ食べたんだけど、うどんのカレー部分ちゃんと美味しくて絶対これ白ご飯ぶっ込みパターンやろ!!!と思いながらガマンして灰緑色のスープすすってた。(えらーい)

あまりにも芸風が変わらなさすぎて少し凹む。しかも、今なら白ご飯ぶっ込んでると思う。芸風はさておき、態度は劣化しているじゃないか。

15年前からのツイートもこんなことばかりで、寒い眠いダルいお腹すいた何食べた、云々でタイムラインは埋まっている。これでいいのか、なにか自分のTwitterの使い方に新機軸が必要ではないか…と珍しい意欲が生まれた。毎朝元気な挨拶と共に自撮りをアップするとか…いやいや何を血迷っているのか、などと一人で首を振り、何がしたいかなぁと風呂で考える。
絵を描けるようになりたい気がする。色のついた絵を。毎日やったら描けるようになるかな。毎日となると何を描くか迷うので、あいうえお順に思いついたものを描くことにした。

朝起きて布団に入ったままアイビスペイントで描いていると、別なことがわかってきた。全然見えてない。知っているものを描いているつもりなのに、全然覚えてない。どういう形なのか、どういう色なのか、全然わからなくて、出力できないのだ。
結局画像検索して、写真を見ながら描いてみるのだが、それでも難しい。どこがどうなってるのか見えてない。
絵を描くのは観察ことと判断することの繰り返しなのだなと思いながら、とりあえず6日間続けてできたけど、果たしてこのまま続けられるだろうか。

高校の時の友人から「卒業文集の用語辞典の挿絵を思い出した」と言われて、20年前にも50音で細かいイラストを描いていたことが記憶から消え去っていたことに気付く。わあ、芸風が変わってない…!と結局また焦るのであった。

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キャバのこと


なにしろ親戚でスナックを営業していた人が数人いたので、物心ついてから何度もスナックには行ったことがあって、分厚い歌本から「おどるポンポコリン」を選んで歌わせてもらってはマグロの角煮とアルファベットチョコレート(暗いと見分けがつかないから注意!)を食べて育ってきたのだけれど、酒が飲めるようになっても、会社員になってからも、バーには行く機会ができてもキャバクラに行く機会はなくて、なんとなくメディアで見聞きするふしぎな空間だった。
それがなぜだか昨日、一足飛びに「キャバレー」デビューした。
キャバクラでもなく、クラブでもなく、キャバレーに行ってきた。

 

そもそも行った経緯はひょんなこと。
以前からお世話になっているホリエビルのホリエさんと数ヶ月前にお目にかかったときに、最近ハマっているのが焼き肉屋の「あみやき亭」である、という話を聞いた。
あみやき亭は安くて旨くて楽しくてすごいんだよ、ほぼ毎日、最低でも週イチでは行ってるんだよね、という話。曰く、なにしろ飲み放題が1000円で、肉はもう一人ずつ勝手に焼けばいいことにしたら幸せなんだよ、一人ひとり好きな肉を好きに食べて満足するんだよ。隣で相方のイワイさんが「いや〜僕は一緒に行くんだけど胃が追いつかなくて…」と苦笑いするのを聞きながら、そんなの絶対楽しいじゃんとご一緒する決意をした。あみやき亭で華金、略して「あみ金」に、わたしも参加せざるを得ない。
そこからなんだかんだで時間が経って、この2週間ほど「20時より前に帰るキャンペーン」を一人で実施しているのに合わせて参加したのが昨日。みなさんの焼肉スタート時間から遅れること約1時間、自分が食べたいメニューをよくよく電車の中で選んでから店に到着した。着いたらタッチパネルでピピピと頼むだけ。格安店とは思えぬゆったりした座敷で頼むハイボール380円、ホルモンミックス480円、チシャバ(≒サンチュ)150円、カルビクッパのハーフ380円。完璧な布陣。

もりもりと焼いて食べて飲んでいたら、話の流れで「キャバレー花園」が出てきた。40年前からやっているという老舗の盛り場というのは調べたことがある。名古屋駅の近くのお店の前は、何度も通ったことがある。その花園に、ホリエさんと同席していた先輩とで遊びに行って大盛り上がりしたことがあるらしい。安くて面白くて弾けてしまうという話。わたしが「わー、あの道にある、あの店ですよね!? 行ってみたいんですよねー」と反応して、何分後だろうか、わたしたちはそのキャバレー花園の前にいたのだった。
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ギラギラ光る看板の奥に入っていくと、びっくりするほどの超満員。「席片付けるからちょっと待ってくださいね」と言われてぼーっと立ち尽くす。店内は暗くてギラギラしてて、とにかく大音量で`90〜00年代のJPOPがかかっていて、それにかぶさる大音量ですごい早口の男の人のアナウンスが流れていて。は〜、と目をぱちくりしていたら席に通された。
ボックス席に座ると自動でキリン一番搾りの瓶が2本置かれて、テトラパックに入った乾き物(チョコor柿ピー)と灰皿が出てくる。机の上にはドリンクメニューがあって、好きなものを頼んでいいとのこと。料金は時間制で、その間は飲み放題食べ放題。そういうものなの?すごいな。

さっそく席の担当に着いてくれたおねえさん*1が「なんかおつまみいる?」と訊いてくれて、行き慣れた先輩方が「いろいろにして」と答えてくれて、出てきたのは枝豆、さつま揚げ、クラッカーとチーズ、赤ウィンナー。タンパク質だ!赤ウインナーは名古屋の人のノスタルジックな食べ物らしく居酒屋に行くとたまにある。クラッカーに載せるチーズは2mmくらいの厚さだったが妙にそれが美味しかった。そのあと出してもらったおでんも、こんにゃくが3mm厚で面白かった。よく噛んで*2食べた。
ちょっと飲むだけでグラスいっぱいにしてもらえるビールを飲みながら、わたしはここに来るには飲みが全く足りないことを自覚していた。あみやき亭の飲み放題をしっかりやりきっていた同行のお二人とはテンションが違う、ほぼシラフだ。しかし追い付く気で飲みまくる元気もない。ちびちびやりながら、周囲の様子を眺めて過ごす。ミーアキャット並みにキョロキョロして、ろくに発声できず、しらけた若者のような姿勢になってしまい、申し訳ない。

最初に隣りに座ってくれたおねえさんは「働きに来たの?人手不足だからすぐ採用してもらえるよ」から始まって、二言目には「もう決めた?」と訊いてくる人で面白かった。それ以外は割とアンニュイで見たことのない種類のタバコをスパスパ吸っている。
一瞬わたしも「キャバレーだなんてちょっと楽しそう」と思っていたが、様子を見ているとどうも難しい。おねえさんたちはよく見ると全員ノースリーブでミニスカート。壁沿いには一人席がずらりと並んでいて、お客さんとおねえさんが並んで座る。コメダ珈琲の一人席のミニソファー、あのサイズ感である。必然、密着して、お客さんはおねえさんの肩や腰やに手を回す。それを見て私は「へ〜」とは思えず、「ゾッ」としてしまったのだった、割となんでも「へ〜」で済ませられる鈍感な性格なのに。これが世の"キャバ"がつく場所で、毎日起きていることなのか。

30分に1回、ダンスタイム*3があり、おねえさん方がおもむろに立ち上がって踊る。席で踊る人、お客さんとチークダンスする人、団体客とみんなで輪になって踊る人、いろいろだ。会社のみんなで来たのかなというスーツの人たちが、男同士で手を繋いでワイワイしている様子が微笑ましい。男の人たちはこうやってオキシトシンを分泌させてきたのかな、などと思う。大事だもんねオキシトシン
2回目のダンスタイムは野球拳で、隣の席の若いサラリーマンがどんどん脱いでいく。おねえさんは腕時計やシュシュを外す。戦略だ。
3回目のダンスタイムはLight Of Fireだった。パラパラだ。その頃には程よく酔っていたのと懐かしかったので、座ったまま私も踊った。スマスマ世代だよね、バッキー木場だね〜と話したおねえさんと、LINEの交換をした。

終わりの時間になると底の見えない真っ黒のお椀が出てくる。なんだろうと思ってこわごわ啜ると、具のない赤出汁であった。お疲れ様の意味だろうが、なぜだかすごく面白かった。ここで出てくるシメの汁物、何を置いても赤だしの味噌汁であるべきだよと納得させられて笑った。
店内は撮影禁止なのだけど、ああこの味噌汁を絶対に忘れてはいけないと思ってこれだけ撮ってしまった。
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なんかすごかったな…と思いながら家に着き、いつかの残りのレモンハイを飲み、買置きのどん兵衛を食べたのだった。また行きたいかと訊かれると、うーん、ちょっと、行きたいかもしれない。

 

 

 

*1:こういうときには"おねえさん"としかこの人たちを呼びようがないなと思った。わたしより若くても年上でも、おねえさんだな。

*2:こんにゃくは腸閉塞の原因になりやすいので、腸閉塞経験者はよく噛みましょう。

*3:正しくはゴーゴータイムと呼ぶそうです。

本さんぽの日のこと

(11月5日の日記です)

 

朝ごはんに一昨日のピザの残りを焼き直して食べた。
一張羅のペヤングトレーナーを着て出かけたが、外が思ったより寒くて一旦戻って下に着たり上に着たりした。本がぎっしり詰まったスーツケースも思ったより重たくて全然歩くのが進まない。地下鉄のエレベーターの遠さよ。そうこうしていると約束の9時半に間に合わなくなり、焦っていたら共同出店のクララさんから「忘れ物をしたので遅れます」との連絡。助かります。

会場に着いて、シートを敷いたり段ボール箱を並べたり。周りがキチンと什器を持ってきているので比較するとすごく貧乏くさいのだが、まぁ最初だからこれでいいことにする。周りは本の量もすごい。みんなこんなにどうやって持ってくるのか。(答え:車)
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始まってすぐ、Nさんが様子を見に来てくれたので日記本を押し売りした。その後も想像よりも多くお客様が立ち寄られて、想像よりも多く本が売れた。
どのくらい接客したらいいかわからず、本屋で店員に話しかけられたいか?と自分に問うとそうでもない、と思いつつも、会話がきっかけで売れる本もあり、塩梅の問題がある。実際、今日は本屋というより"イベント"だから、コミュニケーションしたい人もまあまあいるようだ。私たちも古本よりも自分で作っている本を売りたいから、そのアピールも必要。もじもじしていたらクララさんがめちゃくちゃ日記本をプッシュしてくださるので有り難かった。わたしは凡そ傍若無人なタイプだが、こういう自分の価値を見極められる現場に来ると途端に自信がなくなり縮こまってしまうのだ。そんな状況もあり特にクララさんのお知り合いの方に多く買っていただいたように思う。ありがとうございました。

日陰でとても寒いので、ときどき日向に出て暖まった。1人の男性が「愛想よくしろよ!つまんねーな!!」と叫んできたので驚いた。愛想よくしろという文句はさておき、つまんねーなという感想には呆れた。

いか文庫店主の『栗zine』をビーナイスのブースで、読みたいと思って逃していた『文藝』のシスターフッド特集をuzuRa Booksさんで買い、クララさんが書いた小説の載った人魚がテーマのアンソロジーと、クララさんが今年一番面白かったと言っていた『母を燃やす』も買った。クララさんも日記本を買ってくださった。

16時に会計を締めて、片付けして徒歩2分の「ブロッケン」で打ち上げ。とりあえず冷え切ったので豚汁とハイボール。肉体労働直後のお酒って久しぶりだ。すごく美味しい。
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胡麻ダレの水餃子、牛スジ煮、ゴボウの唐揚げなど。クララさんの話はいつも想像のはるか上を行くので驚く。エピソードがありすぎる。ホルモン焼きそばで〆。
最近zineを他所に預けて委託販売することを何度かしたけれど、まあとにかく売れないのだ。作るのが楽しいので売れなくてもいいという気持ちはあるのだが、やっぱり売れたほうが嬉しいから、どうしたらいいか考える。
やってみてわかったのは、zineは雑貨的な要素が大いにあり、買うか買わないかは手元に置いておきたいかどうかにかかっているようだということ。わたしのバンコク旅のzineは立ち読みされて「へー」と言われて終了してしまう。手元に置いておきたくなる佇まいや手触りが足りないのだとお客様を見ていて感じる。もしくは、立ち読みでは読み切れない程度の文章量があって、続きを読みたいと思わせることも、売れる鍵のような気がしている。
一旦「日記本を出したい」という目標を達成した今、次はどんなものを作ろうか。今日のご祝儀売上が終わったので、とりあえず日記本をオンラインで売りに出し、在庫がなくなるのを待つことにした。


帰宅して荷物を置いてホッとして、まあどうも飲み足らず、再度出かけて中華料理店でビールを飲んだ。春巻き、チャーハン、締めに紹興酒ソーダ割り。さっき焼きそば食べたのにチャーハン。今日売った日記本の質素な食生活が嘘のように元気。治してもらって良かった。
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というわけで日記本を売り始めました。下記よりぜひ。