さみしい3月23日のこと

忙しい忙しい、やることが終わらない終わらないと言い続けて2週間、ついに休前日だと前夜はどかどか飲酒して、寝に寝を重ねた休日。忙しいのを忘れて、寝すぎて身体が痛いのが一段落すると、浮かんできたのは寂しい気持ちであった。
仕事しているといろいろな人に囲まれていて、いろいろな感情に囲まれていて、それがウザったくすら感じるから、休みの日は誰とも話さなくてもいいと思うのが常。しかしなんだか今日はそれがぽっかりと寂しかったのだった。
この数週間の頑張りを誰とも分かち合えていないような、そもそもその頑張りがなんのためなのかわからないような虚しさ。日々に区切りがなく、なにかを作っても今度はそれをずっと続けていかなければならないくしんどさ。そしてそれを話せる相手がいないように感じる、ある種傲慢な寂しさ。
とはいえもう時刻は16時になり、わざわざ誰かに声を掛けるのもなんだか気が進まずに、とりあえず本屋に行って買おうと思っていた本や思わず見つけた本を買い、ビールを飲んできしめんを食べた。
そういえばずっと通っている居酒屋の店員さんが3月末で辞めてしまうんだったと思い出し、もう花を買える時間帯ではなかったので代わりにおやつを買って行った。ワインを一杯とおつまみを少しだけ食べて、挨拶したら「握手してもらえますか」と言ってもらえて、そっと握手した。彼女の手が柔らかくって、ますます寂しくなって帰ってきたのだった。