最近のこと

春の10連勤キャンペーンが終わった。本当は12連勤の新記録達成しそうになっていたのだが、同僚の助けによって回避された。ありがとうございます。

連勤しながら山本文緒『自転しながら公転する』の文庫を読んでいた。主人公があまりにも自分に似ていてどんどん読んでしまった。身勝手なのだ。一生懸命だけど身勝手で議論ができず思い込みで生きているような感じが、まったく自分を見ているようだった。よくもこんなにも架空の人間の心情が書けるものだ、作家というのは本当におそろしい、と思った。
その作家はつい先日この世を去っていて、最後の日々を綴った日記本が出ている。わたしはそもそも山本文緒の日記のファンで、それも大学生の頃に「日記が好きなら」とごまさんに勧められて読み始めたのがきっかけだ。もしかしたら日記ばかり読んでいて彼女の小説を読んだことがなかったかもしれないがついに読んだ。それは、先にこの最後の日記本『無人島のふたり:120日以上生きなくちゃ日記』を読んだからだ。
1日だけ実家方面に帰った往復の新幹線の中で、猛スピードで読んでしまった。日記には癌の進行する毎日を夫と二人で過ごす様子が書かれていて、言い方が間違っているかもしれないがやはりとても面白かった。彼女の人生が終わっていく中で『自転しながら公転する』が中央公論文芸賞を授賞される様子もあった。それで「読まなくては」と思って、帰りの東京駅で文庫を探して買ったのだった。
『自転しながら公転する』のタイトルから、もっと大げさな(世界を股にかけるような規模の)話かと思っていたけれど、実際はもっとこじんまりした話だった。しかしドラマはドラマであって、私たちは結局こういう規模で生きているよなと気付かされるよう。

 

全然関係ないが「朝起きて絵を描く」も「白ごはんをせいろで温める」も、全然やってない。朝は甘いものを食べて、夜はカップ麺を食べている。昼に作り置きの煮物やら焼き物やらを食べるのだが、美味しくて会社の机でひとり感激している。ちゃんと生活したほうが喜びは多いのだろうなとわかる。