年賀状のこと

あけましておめでとうございます。

 

年賀状のこと。
年賀状、大好きで、未だにけっこういろんな人に送っている。いちばん長く送り続けているのは中学の同級生か。この数年で知り合ったけどもう年に一度も会ってなくて、でも年賀状出したいがために住所のアップデートをし合う間柄の友人もいる。もはや趣味の遠距離交換会。
そもそもハガキ買って、印刷したりなんか書いたりして、メールで済むのにわざわざご挨拶するって、もはや貴族の遊びみたい。贅沢だし、趣味人のすることだ。だから、年賀状が廃れるのは仕方ないのだと思う。どんどんコアファン(?)(書いたり印刷したりが好きな人たち)だけのものになっていく年賀状というものアツい。
f:id:l11alcilco:20190101211439j:image
(今年もきた嵐からの年賀状)


私はへたくそだけど絵を描くのが好きで、でも面倒くさがりだから普段は全然描いてなんてなくて、だから全然上達しないんだけど、それとはさておき年に一度やってくる「年賀状」という大義名分。乗っかるしかないぜって、もう30年くらい乗っている波。ただし元日に間に合わせたことは殆どない。それくらい怠惰なのに、やりたがる。
10年前くらいまでは消しゴムはんこでずっとやっていて、その前は木版をやっていた。休みになってから絵を描いて、特番を観ながら彫って、紅白を観ながら捺して(合間にごはんも食べる)、ゆく年くる年を観ながら宛名を書くようなスケジュール。
f:id:l11alcilco:20190101211506j:image
これは、2010年の寅年の年賀状。何故かこれだけ取ってあった。背中の縞が2010になってるところがポイント。誰も気が付かなさそうな変なこだわりハンコ。
最近は描いたものをスキャンしたり、コピーしたりで誤魔化すものの、投函時刻は大概同じくらい。今年は、微々たる枚数、20通くらいだけど、やめるっていう選択はできなかった。31日の朝投函した。私にしては優秀な方。まだ誰にも着いてない。
まだ誰にも着いてないけど、今年は書きながらすごく強く思ったことがあった。


「わたしの『良い年になりますように』は本気だぞ」
ということ。


お伝えしたい人だけにお伝えする短い近況。あなたの健康を祈っていますよという、お目にかかるほどでもないけど義理でもない、お伝えしたいメッセージ。暑苦しくて押し付けがましくて申し訳ないのだけど、ちょっと距離が離れたからこそガチで宛先みんなの2019年を祈ってしまった。
もしかしたら、年賀状っていう宗教なのかもしれない。この紙に祈れば、通ずるぞ、みたいな。
以前は、直接利害のある人(上司とか先生、迷惑かけてる友人や同僚)に「今年もよろしくお願いします」って本気で力込めて書いてたけど、もうそんな人に出す機会がなくなった。そうなると「あなたにとって今年が良い年になりますように」が本気になるんだな。

 

本年もよろしくお願いいたします。

 

※住所わからなくなって出してない人が何人もいて、その人たちにも祈ってはいますし住所教えてください出すので…

漢方のこと

寒いですね。

みなさまお元気ですか。

わたしは元気です、と書きたいのはやまやまですが、旅行からの人生初夜勤を経験し完全に胃腸がおかしくなり、この2日間は小声で呻きながら過ごしました。

おかしくなることを見込んで、鍼医を予約していたので行ってきましたら、「そりゃおかしくなるわ〜」とブスブス鍼を刺していただき、きっと明日からは元気になれると信じているところです。

鍼医には隠していたのですが、わたしは慢性鼻炎持ちで、年中くしゃみと鼻水を排出し周りの方にはご迷惑をおかけしています。 今回、鍼を打たれているときに、「鼻も詰まってる?花粉症とかある?」と訊かれてつい「あります、というか慢性鼻炎で…」と零してしまいました。「治るよ‼」鍼医は自信満々で応えてくれました。

困りました。というのも、鼻炎については西洋医学(=耳鼻科)に通って、今度こそ治すぞと思っていたところだったのです。先日のセブ島旅行の際、往路のフライトで耳抜きに失敗して、飛行機を降りてからもしばらく耳をつんざくような痛みと違和感があって難儀し、決意したのです。これは絶対に鼻炎のせいだから、治さないとすべての旅行がつらくなる可能性があるぞと。帰ったら耳鼻科に行くぞと…まぁまだ行ってないんですが。

困ったなと思いながら、鍼治療のあとのフラフラした頭で「中医学的になにが問題で鼻炎になるか」を聞かされ、「それを解決するために飲むべきもの」を見せられ、そのまま「はい、はい」とお会計してしまいました。

すでに腰痛(冷え)対策として飲んでいる漢方薬に加え、もう1種類の鼻炎に効く漢方と、さらに、クロレラを飲むことに…。机の上が薬だらけで、おばあちゃんの家のようになってしまいました。

しかもクロレラて。

「あなたは栄養が不足してる。一人で生活しててちゃんと料理して栄養を取るのはね、無理!無理なの。だからね、これを飲んでごらんなさい。」

で、クロレラ…。

身体に悪いことないんだろうけど、卵黄にんにく黒酢とか、蟹の殻からとったグルコサミンとか、135種類の食物の栄養素が満点の酵素なんとかとか、騙され感の強いサプリメント代表格ではないでしょうか、クロレラ

「毎日10粒。」「10粒!?」「糖や脂の多かった日は15粒。」「15粒…」「箱には30粒て書いてあるけどまぁそれくらいの量でいいよ。」

そんな会話とともに500粒入りをチーンと購入。

ネイルサロンでも、エステでも、推しのコンサートでもなく、漢方への課金。33歳独身の年末、押し迫ってまいりました…なおるといいなぁ、鼻炎。

 

 


f:id:l11alcilco:20181220001129j:image

(栄養の足りてない夕食)

 

セブ島に行ってきました

お友達のごまさんと二人でフィリピンのリゾート地・セブ島に行ってきました。 行くとしたら噂の安価な英語留学でかなぁ、でも数週間に渡って休みを取る日なんて来るのかしら…と思っていた場所に、まさか遊びに行くことになるとは。
ほどよい距離(フライト5時間ほど)、ほどよいお値段、ほどよい未知さ、そして確実な暖かさ。暖かさ!とにかく暖かいところでだらだらするのが目的。このブログは36時間ほどの滞在中にどこいったなに食べたの記録です。

 

・1日目13時
LCCのセブパシフィック航空に乗る。機内食は事前にWebで予約する必要あり、なので、乗る前にビールとつまみを買っておくスタイルに。
機内でも飲み物とスナックであればいろいろ買えるのだけど、フィリピンペソの現金しか受け付けてくれないので往路は何も買えず。かわいいカクテルがありとても惹かれたので復路ではペソを余らせておく決意を固める等した。
f:id:l11alcilco:20181213173647j:image

・18時
飛行機が空港に着くと暑くて笑ってしまった。一瞬陽気な気持ちになるも、もう日没も過ぎて辺りは真っ暗。パックツアーの車に乗ってホテルに向かうが悪路に渋滞、さらに空腹、おまけに買ったSIMカードが読み込めないなどあってたいへん疲れる。飛行機降りてから乗る車って、なぜか酔いやすい。

 

・19時半
Costabella Tropical Beach Hotelにチェックイン。こじんまりしつつもレトロ&オリエンタルなムードで愛らしい場所でした。なにより植栽に星を降らせたような照明がとてもかわいくて心和む。
f:id:l11alcilco:20181213173717j:image

・20時
もともとの予定を変更してホテルのレストランで食事。うーん……!サンミゲル(フィリピンのビールと言えばコレ)は美味い。

 

・22時
元気を振り絞り、もともと予定していた車で20分ほどのバー・Ibiza へ。海の上でサーチライトがぐるぐる、DJブースに重低音マシマシで、ピカイチのチャラさ。さぞ盛り上がっていることだろうと思ったのに、誰も踊ってはいなかった。ちょっと残念。
バエだバエだと言ってカクテルを飲み、InstagramTwitterライブ配信など試みてみるものの、全世界に向けて話したいことなどなにも思い付かず、早々にやめてしまった(見てくださった方すみません)。自分の顔が映りっぱなしというのもなかなか耐え難いし、動画は向いてないな…と思った。あとバエのつもりで撮った写真もライトの色に負けてなにがなにやらになった。
f:id:l11alcilco:20181213174257j:image

・2日目朝7時
ホテルの朝食ブッフェ。土地らしいものはデザートとソーセージくらいだった。ソーセージは甘いのに辛い感じが東南アジアらしくて心ときめく。香りと口に入れた瞬間は甘い、でも噛むと軽くむせるほど辛いの、面白いし、大好きだ。
f:id:l11alcilco:20181213174329j:image朝食を食べ終わったらビーチできゃいきゃいしようと思って、海の様子を見に行くと、なんと干潮で全然水が来ていないのだった。水に入る意欲はあったので大変がっかり。予定変更してセブシティ観光へ。
f:id:l11alcilco:20181213181936j:image(説明しようとしたらパワポみたいになってしまった)

・9時半
サント・ニーニョ教会とマゼラン・クロスがセブ観光必見スポットとのことで訪問。ホテルからの道すがら、屋台で飲み食いする人たちやコンテナヤードを通る。いったい何を輸出しているんだろう、と思いながら、こんなことに興味を持つだなんて、歳とったなぁとも思う。
マゼラン・クロスは写真で見るより小さくて、教会は写真で見るより大きかった。周囲の客引きやお土産売りの人は思ったよりも少なくて、熱心にお祈りする人たちが朝からたくさん来ていた。コロニアルなムードというか、スペイン統治時代を思わせるムードはたしかに観光にはなるのだけど、聖堂の空気はもっともっと地域に根ざしていて、なんだか見物してしまうのが申し訳ない。インドに行ったときも思ったけれど、宗教を観に行くのは面白いけど恥ずかしくもなる。我が身を振り返るとなにも信じていないし、その分なににも貢献していないから。人が真摯な状態でいるところをへらへらと眺めて写真まで撮る感じは、いつか誰かに怒られても仕方ない。
f:id:l11alcilco:20181213174512j:image

・10時
教会の近くにあるカルボンマーケットを見学。半日アテンドしてもらったタクシーの運転手さん曰く「昨日も2人死んでるから」とのことで、ぶらぶら歩かず車内から眺めるのみ。果物やら、謎の乾物やら、大量の古着やら東南アジアらしい賑やかさでした。ふいに運転手さんが車を停めて買ったランソネスという果物を味見させてもらう。ふわふわした皮をむくとすぐ食べられる。ライチとグレープフルーツをまとめたような、酸っぱくて爽やかに甘くみずみずしいもの。理に適った味!
f:id:l11alcilco:20181213174814j:image

・11時
アヤラ・モールというショッピングセンターへ。時間がないのでヘタにウロウロせず、ガイドブックに載っているお店 Cafe Lagunaでフィリピン料理のお昼ごはん。満を持してフィリピン料理!レチョン(豚の丸焼き)とシニガン(スープ)を食べる。
f:id:l11alcilco:20181213182058j:image
シニガンは辛くないトムヤムクンのような、酸味のあるスープで、つるむらさきのような葉っぱといんげん、トマト、エビが具材。おー、コレコレ!という感じがする。というのも、10年以上前にアメリカでホームステイをさせてもらったことがあるのですが、そのときのホストマザーがフィリピン人で、いろいろとフィリピン料理を食べさせてくれたのでした。オクラのスープとかニガウリの葉っぱのスープとか、なかなか食べたことのないスープが目白押しで面白い経験をしていたな。すっかり音信不通だけどまだお元気なのかしら。
一方レチョンは想像と違うものが出てきてしまった。まぁ、そういうこともある。

 

・12時半
モール内のスーパーマーケットで買い物をする。やっぱりフィリピン土産といえばドライマンゴーなのか…?と言いながら。

 

・13時半
ホテルへ戻る道すがら、アイスクリーム屋さんに寄っていかついアイス(ハロハロ)を食べた。
アイスだけのお店かと思いきや巨大で力強いラザニアやフライドチキンなんかも置いてあり、カロリーのアイドルみたいな場所。メニューの力強さが良くって、このままラッピングペーパーにでもしたらいいのに…と思う、きっとりゅうちぇるが買ってくれる。
肝心のハロハロはかき氷の上にアイス、バナナ、マンゴー、ゼリーのようななにか、プリンのようななにか、小豆のようななにかがてんこ盛りになっていて、ぐじゃぐじゃしながら食べる。(これは、体験だな…)と思いながらごまさんの顔を見たら、同じ気持ちの顔をしていた。満足です。f:id:l11alcilco:20181213182206j:image

 

・15時
ビーチで遊ぶためにホテルに戻ってきた。が、朝はキラキラの晴天だったのに、曇ってサーッとシャワーのような雨が降ってきた。かなしい。でも朝は朝で海辺に水がなかったし…などと言って頑張って海に入ってみる。水が思ったより冷たくて全然泳げない。つらい。プールにも入ってみるがやはり水が冷たくて首まで浸かれない。ごまさんは頑張ってプールを2往復していた。こういうときに強さを発揮するごまさんはカッコいい。
結局、貝を拾ったり、海を見ながらうとうとしたり、また酒を飲んでみたり、動画に再挑戦してみたり、イケてる人を僻んだりして時間を過ごしていたら、虹が出ていた。
f:id:l11alcilco:20181213180458j:image

・18時
間違いのないものを食べて締めくくりたいね、という気持ちで、シャングリラホテルのレストランへ。
もしかしたら良いホテルだから良いお土産があるかもよ、と言って覗いたショップで衝撃の出会いをしてしまい、選びに選んだのが以下の写真の商品です。
f:id:l11alcilco:20181213180513j:image木でできた生き物たち。かわいい。セブ島関係ないっちゃないけどかわいい。ずっと見ていられる。かわいい。
他にもBean to barのチョコレート(サイズが小さい←大切)やバッグ・洋服類なども素敵なものが勢揃いしていて、スーパーマーケットでドライマンゴーと一緒に惰性で買った変なグミとかスナック菓子について強く後悔しながら散々買い物をしてしまった。

・19時半
食事は海辺の素敵なところで…というつもりで勇んで向かったのだけれど、予約で満席になっていて、代わりにフィリピン料理のブッフェレストランに入った。これが大正解。サラダからデザートまでほぼ全種類がんばって食べて、みんな美味しかった。昼間にコレジャナイ感を味わっていたレチョン(豚の丸焼き)も、おそらく正解に出会えて大満足。皮は北京ダックのようにパリッパリに焼かれていて、お肉はしっとり。食べ損ねていたフレッシュマンゴーも美味しく食べられたし、ついでにフィリピン各地のお祭りを模したダンスも観られて、偶然ながら最適解だったと思う。いかにもな観光レストランだけど、1日しかこの場にいない私たちにとっては効率よくいろんなことを楽しめてとても良かった。
f:id:l11alcilco:20181213180658j:image

・21時
ホテルに戻って、予約していたハーバルボールのマッサージを受ける。(書いていて気付いたが1日にしては盛り込みすぎているのではないか。)疲れてもう寝ちゃうかも、なんて思っていたけれど、想像以上にしっかりゴリゴリと揉まれたり、部屋が寒かったりハーバルボールが熱すぎたりいろいろあって、リラックスしたんだかしてないんだかわからなかった。

 

・3日目4時
寝たんだか寝てないんだかのふわふわした状態でホテルをチェックアウト。ダウンジャケットを抱きしめて空港まで移動する。フライト時刻は07:40。

・6時
セブ空港第二ターミナルは、最近新しく建てたようでたいへんきれいで気持ち良い。お土産屋さんではドライマンゴーの名刺サイズパッケージが売られていて私たちを再びどんよりさせてくれた。前日にスーパーで買ったドライマンゴーの袋はA5サイズで、「正直もらってもこんなに食べないよね」な量。こういうことをガイドブックに書いておいてほしい…値段とかより配りやすさじゃないですか日本人のお土産って…。もっとお土産屋さんらしいところに立ち寄れば売っていたんだろうか。もうわからないけど、空港のお土産屋さん、値段は知らないけど品揃えは良いですよ、ということをこれから行かれる方がもしかすると見てくれるかもしれないので書いておきたい。

 


f:id:l11alcilco:20181213180807j:image

 

という36時間でした。帰ってきた東京は寒くてやっぱり笑ってしまった。なんだか夢を見ていたみたいな、一瞬でぜんぶやった旅行だったなあ。楽しかった。

 

 

炊き込みご飯のこと

この3ヶ月くらい個人的に大流行してる炊き込みご飯。ほぼ毎日、朝は冷凍しておいた炊き込みご飯のおにぎりを食べてから出勤する。たまに食べながら出勤する。たまに出勤してから食べる。
なので炊き込みご飯を週に一度くらいは炊く。炊飯器を持っていないので土鍋で炊く。


炊飯器を持っていないのは、それがカッコいいと思っているからだ。炊飯器って、一人暮らしでの稼働頻度に対して、占有面積が大きすぎる。出し入れできるほどコンパクトでなし、置きっぱなしで他に使い道もなし。その部分がないだけで部屋は広くなる!みたいな言説をどこかで仕入れた若い頃の私は素直に言うことを聞き、初めての一人暮らしから次の場所へ引越すにあたり、持っていた炊飯器を手放したのだった。
炊飯器がなくてつらいのはタイマー炊きができないことくらい。ご飯のいい匂いと共に目覚める快感は炊飯器ならでは。帰宅して即炊きたてが食べられるよう調整することもできる(でも残業したらかき混ぜもせず保温しっぱなしご飯になってつらい)(残業しなければいい)(そうだなあ)。それと、高級炊飯器で炊いた美味しいお米には憧れはしている。


そんなわけで鍋物をする土鍋で普通に白米をたまに炊いては食べていたのだが、あるときから炊き込みご飯に目覚めた。


もともとわたしは、炊き込みご飯がそんなに好きではなかった。なぜなら、炊き込みご飯はお茶碗に載るお米の量を減らしてしまうからだ。学生時代、実家で炊き込みご飯が出ると必ずお代わりしていたと思う。足りないのだ。これはこれで美味しいけど、おかずを食べながら白いごはんを食べたほうが断然たくさんご飯が食べられるし、いいじゃん、と思っていた。炭水化物が大好きゆえに、白くピカッと光るきれいな姿以外のご飯のことを愛しきれなかったのだ。
それに、おかずありきで考えると炊き込みご飯の味とおかずの味の兼ね合い(もしくは衝突)も懸念事項で、お店なんかでコース的におかずをいろいろと食べたあとに単品で食べるならまだしも、わざわざほかの食べものと一緒にせんでも…と思っていた。あと、混ぜ込みがちな芋栗南京、豆類が苦手だったのもある。いまはそのあたりの食材も好きだ。

 

あるときスーパーで鮭の切身が安くなっていたのを見て、これをご飯と一緒に炊いてみようかしらと思い至ったのが私のパラダイムシフトの始まりだった。炊きあがった蓋を開いて鳴った\ジャーン/という架空の効果音に、心躍った。それに、お米の上に具を載せただけなのに、ちょっと"丁寧に生きてる"感が出るのも喜ばしかった。
f:id:l11alcilco:20181202225858j:image
そして、それをおにぎりにしたときの生活の効率化ぶりが何よりもたまらなく快適なのだ。

あるとき鍼医(前回参照)に、「朝ごはんを必ず食べなさい。できればご飯を。」と言われてから、冷凍保存していた白いご飯を食べるのに苦労していた。
寝起きが悪いので、ご飯をチンして茶碗に盛り、おかずを添えて食べて、それを洗ってから出かける、という流れが出勤時刻に間に合わない。おにぎりにするにしても具を入れたい、海苔も巻きたい…と考えているとうまくいかない。
仕方なく近所のミニストップに寄って「お店で握りました!」と書いてあるおにぎりを買いながら出かける。200円ほどの出費を続けては「ああ自分でできれば…」と自己嫌悪になり、朝からよろしくない。
ちなみにミニストップの手作りおにぎりはとても美味しいのでミニストップは悪くない。海苔を手巻きするタイプのコンビニおにぎりはセブンイレブンが圧勝しているので、ミニストップでおにぎりの気分のときはぜひ「お店で握りました!」のほうを選んでいただきたい。


そこに「炊き込みご飯のおにぎり」というソリューションが現れた。
味がついている!具が入っている!今まで嫌だったことが全部よい方向に切り替わった。
これを握っておいてチンすれば、それだけで一応なんとかなる。鍼医との約束も果たせるし、具が多いほど炭水化物過多から少しでも逃れられる。
あんなに白いごはんを愛していたのに今や避けてばかりいるのだから、年をとるのは哀しいなと思いつつ、あつあつの炊き込みご飯を握っているときは愉しい。食卓にずらりと炊き込みおにぎりを並べていると、忍者が遠出の準備をしているような気持ちになる。兵糧丸だ…にやにや。一人暮らしだなぁと思う。


朝食べるもの、ヨーグルトにしてみたりバナナにしてみたりいろいろだったけれど、どうも飽きたりいろいろでルーティンにできていなかった。もっと言えば毎日違う朝ごはんを食べたいと本当は思っていて、それ故に挫折しやすくて、なにも選択できず食べないことが多かった。でも、しばらくは炊き込みご飯で楽しめそうだ。嬉しい。
f:id:l11alcilco:20181202225928j:image

日記 (鍼のこと、カフェのこと、鍋のこと)

日頃の暴飲暴食のおかげでまた太ってきたうえに、早めの冬休みというか夏休みに対する苛立ちを解消するために近々南国のビーチに行く計画もあり、つまり水着になる予感もあり、たいへん久しぶりに糖質制限を思い出そうとしている。自炊してなんとか空腹をごまかす作戦。ただし、朝はお米を食べて良いルール。
それに加えて、すっかりサボっていた筋トレを再開しようと、腹筋アプリ、その名も「お腹の脂肪を落とす」をダウンロードした。3日ほどいろいろやってみたところ、今度は腰が痛くなってしまった。座って仕事をしていると、腰の痛みで立ち上がってしまう。ばかなのか。
f:id:l11alcilco:20181201233351j:image
そんな腰痛を予測していたかのように、鍼医の予約をしていたので行ってきた。9月頃、人生初の腰痛にショックを受け、焦って通い出したところ。自宅からものすごく近いのでなにも調べず行き始めたのだが、先生もいい人だしなにしろツボに入ったときの鍼の感じがたいへんリアルなので、間違いないと思っている。リアルというのは、まあ、痛いということなのだけど、「ここがツボじゃなかったらなんなんだ」というズーンとくる感じ。いったい鍼と肉体の間で何が起きているのかわからないけれど、おかげで腰は(一旦)良くなったので、もう他を検討する気にもならない。
また腰が痛くなりました、腹筋運動のせいだと思いますと鍼医に言うと「その取組みはえらいけど」とケラケラ笑われた。すっかり忘れていたが一時期は腹筋を割りたいとまで決意したのにこの有様。どこからやり直せばいいんだ。と思っていたら「歩いたり軽く走ったりしたほうがいい」とのお言葉をいただいた。
そこで、少し前から行きたいと思っていた、自宅から徒歩25分の距離のカフェに行くことにした。コーヒーを飲んで本を読もう。近所なのに全く通ったことのない道を歩いて、公園の紅葉まで楽しんだ。
f:id:l11alcilco:20181201233421j:image
カフェに着いて、結局コーヒーだけでなくケーキも頼んでしまった。プラスマイナス大幅プラスだが、昼ごはん代わりなので良いことにする。ダイエットに向いていない性格だなあと思う。
f:id:l11alcilco:20181201233437j:image
カフェは想像よりもゆったりしていて、皿盛りのケーキは嬉しく、味も美味しかった。絵本やおもちゃが置いてあって子どもが遊べるようになっており、ああこれこそ地方都市のカフェの良さ、と思う。都市圏のカフェだと基本的にそういう余裕がない。子どもが遊べるというコンセプトをわざわざ付け加えないとできない。シングルオリジンコーヒーと洋書の絵本ならまだしも、学研のソフトブロックはなかなか両立できない。
「生活考察」で辻本力氏がバナナの良さを熱く語っているのを読んで笑いながら共感していると、コーヒーがなくなってもう一杯頼んでしまった。二杯目に選んだメニューはどんな飲み物でも200円引きになる。最初はコーヒーで、お代わりがスムージーでも200円引きだ。すごく名古屋っぽい仕組み。ココアを飲みたかったけれどお店の方に一杯目とは別なコーヒーの美味しさを説明されてしまって、ついまたコーヒー。カロリー的には良かった。
f:id:l11alcilco:20181201234426j:image
そのあとは海猫沢めろん氏が文章でストレスを発散しているのを読んで笑いながら強く共感した。インターネットに載った短文を読んで知った雑誌に載った文章を読んでまたインターネットに書くって、なんなんだ。そんなに文章好きか?と思う。


カフェを出ると目の前に韓国惣菜店があり、一見怪しいが面白そうなので寄ってみた。キムチ類、海苔巻き、チャプチェなどいろいろ売っていて楽しい。白菜キムチと、一押しされていた「牛すじのキムチ」を購入。どうやって食べたらいいですかと訊いたら、「そのまま酒のツマミにもいいし、白いごはんに載せてもいい。チャーハンにしてもいいね」「でもね、インスタントラーメンに載せて食べるのが一番オススメ。ラーメンと混ぜちゃうと具が沈むから、麺を啜ってからパッと口に入れるといいわね〜」とめちゃめちゃ魅力的だが今ぜったいやったらダメなことを言われた。つらいけど面白い。クリスマスにはペヤングにこれを載せて食べようかと思う。大宴会だ。
家に帰ってきて鍋を作り、牛すじのキムチを載せたり載せなかったりして食べた。旨味がものすごい。買って大正解だ。このアテがあっても酒を飲まないでいるのが立派すぎて自分とは思えない。
f:id:l11alcilco:20181201233817j:image
ところで、今日は一応レシピに沿って鍋を作って食べたのだけれど、やや失敗した。写真を見ていただくとわかるけれど、全体的に煮えすぎてしまった。根菜はさておき葉っぱやお肉は煮えたてを食べなくては卓上コンロで食事をする意味がない。インスタ映えみたいなことを一瞬でも思って具を全部一度に入れたのが間違っていた。煮込み料理ではなくて焼き肉みたいな鍋だったのに。おでんでもポトフでもないんだから。あと写真撮ってる間にも煮えている。好きなだけ煮え立ての具を食べるためにやっているのにばかなのか。もう一人鍋をするときは写真を撮らないことを決意した。
f:id:l11alcilco:20181201234048j:image

京都に行ってきました


藤田嗣治展を観るのが主な目的で、京都に行ってきました。国立新美術館でやった過去最大の回顧展の、巡回が京都市現代美術館に来ているということで。きっと秋の京都、土日は激混みでしょう、こんなときこそ平日休みのパワーを使わなくてはと思って、水曜日の休みに行ってきました。
新幹線に乗れば家から一時間で京都まで着くので、まあ日帰りでも全然問題なく楽しめるのですが、やはりどうしても(?)飲みに行きたいので、仕事終わりで夜に移動しました。


で、このブログはどこ行って何食べた、というだけの内容です。


予定では最悪でも20時には退勤して、21時から飲めればじゅうぶんだな…と思っていたのですが、当日になってなんだかいろいろと帰れない都合が出てきてしまいました。会社の他のメンバーと話しながら、片手でスマホをいじって予約していた新幹線の時間をEX予約アプリから変更すること2回ほど。EX予約、すごい。EX予約、大好き。EX予約もきっと尻の下に敷いても壊れません。
もう明日朝出かけるか?と思いつつ、結局名古屋から新幹線に乗ったのは22時過ぎでした。京都に着いたらもう23時。あーブックマークしていたあの店もこの店ももう閉まってるよ。と思いながら「現在営業中」のお店を調べました。


で、ぎりぎり開いてたお店に滑り込み。
居酒屋 ニュータコヤクシ - 烏丸/居酒屋 [食べログ]

そしたら本当にぎりぎりで絶賛片付け中で、申し訳ないと思いながらおでん盛り。まさにいま出汁から具を抜いているところなのに、すみません…
f:id:l11alcilco:20181123202706j:image
透き通ったお出汁に大根、糸こんにゃく、厚揚げに、かつお節とおねぎがドババ!と載っていて、贅沢。具も食べつつ、かつお節でも飲めるという素敵なメニューでした。よしよし。


で、そこを出てすぐ見付けた朝5時までやっている創作料理ぽい居酒屋に突入。

マエダ・ダイナスティ - 四条/居酒屋 [食べログ]

すごくメニューの多いお店でめちゃめちゃ迷った挙げ句、ここで鰹のタタキと、生麩と茄子の揚げ出しを食べました。生麩を選ぶあたりに、多少でも京都らしいものを摂取したいという我ながらいじましい心が見えますね。結果これがとても美味しく暖まって良かった。
f:id:l11alcilco:20181123202751j:image
f:id:l11alcilco:20181123202802j:image

それと、すだちサワーが美味しかった。
f:id:l11alcilco:20181123202925j:image

それで夜の部は終わり。道みちの美味しそうなお店を眺めて嘆きながら、カプセルホテル泊。


翌朝。
ロリマー京都 (LORIMER KYOTO​) - 五条/魚介料理・海鮮料理 [食べログ]
ここに行こうと思ったら水曜定休でした。
で、こんなものを食べました。
f:id:l11alcilco:20181123202957j:image
どら焼きの皮の間に巨大なオムレツが挟まっているような。マスタードのソースをつけながら食べます。うすあまふわしょっぱ。右手に付いているのはモーニングセットのヨーグルトです。コーヒー屋さんなのでコーヒーが美味しかった。ご近所のお店さんたちが朝立ち寄って、話しながらカプチーノを飲んでサラリと出ていく感じもすてき。
オカフェ キョウト (Okaffe kyoto) - 四条/カフェ [食べログ]


で、うろうろ歩きながら途中で買い物したりしつつ、美術館へ。新しくて小規模な旅館やゲストハウスがとても多くて、観光都市として勢いがあるんだな〜とつくづく感じる。
で、途中でラーメン食べる。
f:id:l11alcilco:20181123203139j:image
鯛の乗った塩ラーメン。真っすぐでややアルデンテな麺。昨日彼女と別れたりしました?と訊きたくなるほど愛想のない対応。美味しいしお店もお洒落なんですけど、なんだこの緊張感は…とハラハラしました。夜もやってるみたいだし、疲れちゃったのかしらね…
らーめん錦 - 祇園四条/ラーメン [食べログ]

 

で、美術館を堪能したのち、すぐ横のお店でお茶。焼き物3点セットを選んでみたけど、これは個人的にはいまひとつ。柿のタルトにすればよかった。
京都モダンテラス - 東山/カフェ [食べログ]
f:id:l11alcilco:20181123204426j:image
インテリアがとても豪華で、ゆったりできるお店で良かったです。観たものを反芻しながら本読みながらだらだら休憩。
f:id:l11alcilco:20181123203227j:image

さて、また散歩をしながら、帰ります。夜は名古屋で、藤田嗣治の伝記本を読んだ人達が集まってお話をする会に行くのです。
京都駅前でほんの少し余裕があったので、前にお友達に教えてもらった立ち飲み屋へ。
へんこつ - 京都/居酒屋 [食べログ]
こちら…は、「一見さんお断り」と貼り紙がしてあり怖くなったのでチャレンジせず逃げて、こちらへ。
ひょうたん - 京都/立ち飲み居酒屋・バー [食べログ]

f:id:l11alcilco:20181123203254j:image
すごく焦って3品おまかせを選んだら、肉じゃがとポテサラと枝豆というスターチの固まりセレクションだったので少し泣きました。この日は3品セットしちゃ駄目な日だったようです。みなさんが召し上がってたもつ煮とか鮭とかを、心を落ち着けて選べばよかったのに…。

とはいえほどよくほろ酔いまして、名古屋へ帰ってまいりました。よく食べたー。

 

で、急遽、明日も京都に行ってきます。今度は母と姉と三人で日帰りです。紅葉MAXの3連休、どこもめちゃめちゃ混んでるでしょうね…

クスクスのこと(または、クスクス弁当はOLを助ける1つのアンサー)


クスクスが好きなんです。

 

 

「タブレ」という食べものはクスクスと細かくしたお野菜を混ぜたサラダと認識しているのだけれど、初めて食べたときに、「このつぶつぶしたやつ、炭水化物なん!?」ととても驚いた記憶がある。
初めてライスサラダを食べたときもショックだったけど、そのときはお米はもうお米にしか見えてないから「お、おぅ…そういうアプローチね…」という引いた印象だった気がする。

ライスサラダにはビールを野菜と認識するみたいなドキドキがある。しかし(当たり前だが)ビールは野菜ではない、つまり、嘘だ。ライスサラダも、「サラダは炭水化物じゃないヘルシーディッシュよ」という観点から見れば嘘。クスクスの入ったサラダも同じ観点でいくと嘘。なのだが、クスクスは、私にとってサラダの世界から先に来ているので、ライスサラダよりもヘルシーで嘘じゃない気がしている。
それがクスクスの第一印象だ。

 

第二の出会いは、西荻窪のモロッコ料理店に行ったときだと思う。そこはツレヅレハナコさんかどなたか、著名な食ブロガーさんが紹介されていて、憧れて行ったのだった。ここで初めて、主食として、温かいクスクスを食べた。
f:id:l11alcilco:20181117091942j:image
(画像が荒いのは2014年訪問時の写真を引っ張り出してきているためです)

おーいしーいなー!と思った。
ふかふかで。さらさらで。スープがじゅーと染み込んで。
お店のこじんまりとした感じと、お店のシェフの現地っぽさと、合わさって、なんだかとても良い体験だった。
それで、お会計をしながらシェフに訊いたのだ、「どうやってクスクスを作ったらよいですか」と。その、お店に沢山ある、素敵だけど大仰で家に置くには場所を取りすぎる蒸し器がないと駄目ですか…?というのが、本心だったのだが、彼は答えてくれた。
「好きな器にクスクスを入れよ。クスクスが浸り少し隠れるほどの熱湯を入れよ。オリーブオイルをちょびっと回し入れ、フタをせよ。3分待ち、フタを開けたら、フォークで掻き回し、ふかふかにせよ。以上。」
「以上?そいだけ?」
「最後にまたオリーブオイルを足してもよし。」
「わかりましたどうもありがとうごちそうさまでした。」
わたくしはその日ニヤニヤしながら西友を通って帰った。

 

そもそもクスクスはパスタのようなものだけど、パスタ以上に調理されている食材らしい。セモリナ粉を練って小さくして、蒸して、さらに、乾燥させたものだそうで。そうなのか。だから、お湯に浸けて、戻して、だけで、いいのか。


そこで、一介のOLとして、トライしてみたのがクスクス弁当である。

まず、何度か、スープジャーに入れてみた。
スープジャーにクスクスを入れて、ぐらぐらに熱くしたスープを入れて、フタをして会社へ。すると、ほどよく戻ったクスクスとスープを満喫できる…と思っていたのだが、実際はスープをMAXで吸い込んだクスクスがジャーの中でパンッパンになり、味は美味しいのだが永遠にもさもさする昼休みを過ごすことになったのであった。

反省を踏まえて、クスクスを敷いたお弁当箱…というかタッパーにお湯とオリーブオイルをくるりとし、トマトペーストをペッとつけ、もさもさとかき混ぜた、その上におかずを載せた。
f:id:l11alcilco:20181117005200j:image
これはなかなか悪くない。おかずが汁っぽいのは大歓迎だ。ご飯の代わりにクスクスを使った丼になる。すでに米を炊くのが面倒な段階に突入しているあなたにおすすめ。ちょっとイケているようなお弁当ができる。食前にレンジでチンすれば尚良し。かつて挑戦しては頓挫していたパスタ弁当のように、のびてぶよぶよにならないところが、とってもいい。



しかしこれにはまだ改善の余地があった。

紆余曲折を経て、最終的に行き着いたのは「お湯を会社で入れればいいじゃない」。

クスクスを、小さいタッパーに入れて、オリーブオイルをくるりと垂らし、家を出る。スープなりおかずなりは、別なタッパーなりジャーに入れて持つ。お昼になったら、給湯室に駆け込んでポットからお湯をクスクスに注ぐ。
(駆け込むのはクスクスにお湯を注ぐのを見られるとちょっと照れるからです。)
そしてすかさずフタをして、待っている間におかずをチンする。電子レンジがない場合は、クスクスの温かさに頼るメニューにしよう。ある場合は、スープをタッパーに冷凍しておいて、そのまま掴んで家を出ると朝が楽になります。スープでなく、カレーでもいいね。むしろカレーが良いくらいだ。
レンジがチンとなったら、タッパーの中でぱんぱんに膨れたクスクスを、フォークでふわふわにしながら食べる。おかずかスープ(またはカレー)に絡めながら食べる。うまい、だって、要はクスクスだけはほぼ正式な姿で、出来たてなのだから。
f:id:l11alcilco:20181117005336j:image(このときは膨らみ具合を想像できなくてクスクスが溢れている)(このフォークはなんなんだ)

 

絶対気付くの遅い(社会人歴10周年)けど、これが、1つの、OL弁当の答えだ…!と、結論づきましたので、ここにお知らせいたします。

思うに、学校に持っていっていたお弁当は、レンジや給湯器がなかったがゆえに、あの形式だったのだ。
ごはんに、赤緑黄黒茶色のおかず。梅干、ゆかり、ふりかけ。冷めても美味しい味付けで。
それはやっぱり日本人のお弁当の理想形だろうし、栄養バランスも良く、楽しいけど、あまりにも手間で面倒で、私にはもう取り組めない。
でもお弁当はやっぱり節約にもなり、薄味にできて、ちょっとホッとする時間をくれるものでもある。だから、「おにぎらず」とか「スープジャーに餅を入れよ」とか、手間を省いたスタイルが世に溢れる。
そこに、どうでしょう、クスクス弁当。
自炊のおかずを余らせて冷やしておく。乾燥したままのクスクスをタッパーに入れて鞄に入れる。
わたしだって曲げわっぱに憧れていたけど、いろいろ吹っ飛ばしてこうなった。丁寧な暮らしは無理でも、楽して好きなものを食べたいし、その権利くらいあるだろう。
そんなわけで、どうでしょう、最速の炭水化物・クスクスを使った雑な弁当。ぱっと見全然美味しそうに見えないのが問題だけど、あとはおかずの味次第なんだ。f:id:l11alcilco:20181117005506j:image