歯のことなど


歯磨きがきらいだ。
物心ついた頃には嫌だったし、36歳になっても嫌だ。心の中で「歯磨くぞー!!!!」くらい思って強い気持ちで歯磨きしている。つまり強い気持ちが出せないとき(酔ってるとか)は疎かである。
しかし中学生の頃に歯の矯正をしてもらったおかげで歯が4本少ない。そのため歯を大事にしないといけない、さもないと老後つらいのではいう気持ちが強い。
そのうえ痛みや身体的不快感にとても弱く、自分では全然ちゃんとしないことを他人に託したい欲求が尋常でないため、歯医者には行く。
歯医者に行く前日は焦って歯をよくよく磨く。

 

去年の4月頃、歯医者を予約していたけど、緊急事態宣言が出た中で歯石のクリーニングはまさに不要不急かなと思ってキャンセルした。
またも緊急事態宣言が出そうな昨日今日だけれど、どうも歯が痛い日が続いたので予約して出掛けた。歯を噛みしめる癖があって痛くなることがあるのだが、「噛みしめ続けると歯が割れることがあるよ」と怖いことを言われて最高にビビったのだった。

この他人の飛沫への恐怖あふれる日々、衛生士さんがわたしの口の中をめちゃくちゃ見てくれて、きれいにしてくれて、「この人、すごいな…」と思いながら施術を受けた。一体どんな使命感をお持ちなんだろうか。尊敬した。
結局のところ虫歯もなかったし、歯も割れていなかったのでホッとした。フッ素を塗ってもらって、フロスを頑張るように言われた。噛み締めないために、舌を上顎につけておくと良いというコツも教えてもらえた。やる。

 

帰り道、女子ぽさのあるカフェぽい店でランチをした。
ちょうどお昼休みの時間帯で、近隣にお勤めの女子のみなさんが机を囲み、お喋りしながらランチしていた。まあ、当たり前の様子なのだけど、なんだかあっけにとられてしまった。
自分の勤め先は、学校の教室みたいに全員前向きにセッティングされた机でご飯を食べている。みんないるのに黙々とぼっち飯。
その光景とこのカフェの対比。
勤め先の若い人たちのことが可哀相になってしまった。まあ、彼ら彼女らもお休みの日は楽しくお友達とカフェに行ったりしているかもしれないから、いいんだけど。でも、出勤日のランチが楽しいほうがもっといいに決まっている。
いつまでこれが続くんだろう。そしてこの嫉妬のような憤りのような感情を自分はいつまで持っているんだろう。
なんかいろいろ無理だ。

 


無理だなーと思ったのでいちごのケーキを買って帰って食べた。おいしかった。f:id:l11alcilco:20210106231724j:image