温め直すこと

 

8月に天罰が下って電子レンジが壊れ、買わなきゃ買わなきゃと思ったまま2週間ほど経っている。
買いながら家電リサイクル法に則って捨てないといけないことにも困っており、ヤマダ電機で買うと配達しながら引取もしてもらえるらしいというところまで調べた。しかしまだ買っていない。なにがボトルネックなのか自分の心に聞くと、レンジを冷蔵庫から下ろして玄関まで運ぶのをやりたくないらしく、まあなんという怠惰さか。

敢えてこのままレンジなしの暮らしを実践することで、少しでも"丁寧な暮らし"に近付けないか?と夢想もする。
毎日なにか煮たり焼いたりしたらいいじゃない。ご飯は毎朝二膳分だけ炊いて、一膳はホカホカの朝ごはんを食べてもう一膳は曲げわっぱのお弁当に詰めて、夜は炭水化物なしにしたらいいじゃない。すてきね、すてき、ヘルシーね。
現実はただただ外食が増えるだけで真逆を行くことを自分でもよくわかっている。最寄り駅に帰り着くのが22時45分みたいなタイムラインで、毎日のようにコンビニに寄ってしまうのだけど、レンジで温められないというだけでなんと選択肢の狭まることか。家にフライパンも鍋もあるのだから煮たり炒めたりはできるのに、棚を眺めては「チンできないなあ」と思うだけで、とても不自由な気がしてくる。最終的に手をのばす食事が、通り道のすき家のやきとり丼になってしまっても許してほしい。味が難しくなくて美味しかった。
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少しだけ筋トレを始めたのでたんぱく質を多めに摂取して盛り上げようと、鶏むね肉をどーんと焼いて小分けにするのだが、それも冷蔵庫に入れたら気安く温め直すことができない。炊いたご飯ともども、お弁当として会社に持っていくばかり。会社はもはや、自由にレンジが使える場所として価値がうなぎ登りだ。温めた白米のうまさが嬉しくて、同僚から「お昼食べました?」と訊かれて「食べましたよ!楽しく!」とハッキリお返事してしまったほどだ。ウケたのでよかった。

温め直しについて考え考え帰ってきて、昨晩はオーブンにスキレットを入れてみた。サイゼリヤで食べた「煉獄たまご」を思い出して、冷蔵庫の鶏と卵とトマトソースをぐつぐつさせると美味しかった。
これがソリューションか?放っておいて温まるという点についてはレンジもオーブンも同じ。前はキッシュなどよく焼いていた立派なオーブンだけど、最近はパンをトーストするしか出番がなくて不憫なのだ。レンジ代わりにもっとアグレッシブに使ったほうが良いに決まっている、宝の持ち腐れだ。
でもせっかくオーブンを使うなら、満タンに肉や野菜を詰めて焼き、それを2〜3回に分けて食べたい。となるとやっぱり電子レンジで温め直したい…いやいや、それをオーブンでやるんですよ!堂々めぐりしながら寝る。

やっぱり早く電子レンジを買おうかな…。