入院日記のつづきです。
手術から一夜明け、いろいろな器具も殆ど外してもらって「さあ、立ってみましょう」。
え、こんなにもなんだかいろんなところが痛い気がするのに…?と思ったけど意外とスッと立てた。*1
とりあえず病棟のあっちからこっちまで、ヨボヨボ…と歩いてみる。
歩けはする。
でも、とにかく全身痛すぎる。
傷が痛いのもあるけど、たぶん緊張した状態で寝たような寝てないようなをやったせいで節々が痛い。背中も痛い腰も痛い。熱も出てるし体内免疫係の人たちがすごい頑張ってる感じする。
やっと普通の病棟に移してもらって、スマホも使えるけど、ちょっと家族にLINEしただけで鬼のように目と肩が痛い。
咳は地獄。鼻もかめない、腹筋が全部消えてしまったのか?
なにこれ、しんどい、ほんとに治るの…?
ここで私は大きく反省した。
ああ、今は亡き祖父母。健在だけど両親。出産後の姉、などなど。などなど。
みんな手術だの入院だのあったのに、全然わかっていなかった。
子どもだった私は見舞いに行ってもただぼんやりしていたな。
もっと背中を擦るなり、肩を揉むなり、してあげればよかった。
手術したら一発で病気から元気になるわけじゃない、くらいはわかっていたけど、こんなにも全身疲れているなんて。
わりとなんでも想像力不足で、痛い目に遭うまでなにも理解できない自分を認識はしていたけど、こんなことまでか…と。
コロナ禍で、どんな病気の人も入院しても誰とも面会できず、治療は受けられても癒しは受けられず、疲れている人たちが沢山いるんだろうなと思うとまた胸が痛い。
そもそも入院や手術ができてるだけでも幸運という世界線の2022年2月になってしまったけど…。
というわけで、読み書きも何もしたくないとわかって、数日はSpotifyでポッドキャストをずっと聴いていた。何も操作しなくても次のエピソードをズンズン流してくれるので助かる。前々から友人各位から勧められていたジェーン・スーと堀井美香の番組『OVER THE SUN』*2だ。
面白い。笑うとお腹が痛いので堪えながら聞く。元気出る。
性格も生き方もまるで違うお二人のやり取りを聞きながら、明るい気持ちで時間を潰せて本当に本当に有り難い。すっかりファンになった。
話がかなり下世話になるところがあるのでそのときに先生とかが部屋に入ってくるとヒャッ!となって、音を止めるのに失敗したりしている。*3
いま、Ep.28まで辿り着いたところです。まだいっぱい聴く回があって嬉しい。
主治医に「とにかく歩いて」と言われて、なにもない病棟の廊下をぐるぐるぐるぐるぐるぐる周っている日々。
手術の日からやっと1週間経って、「ほんとに治るの…?」と思ってたいろんなところの痛みはやっとほぼ解消された。食事も始まりだんだん退院に近付いている感じ。
その後の生活どうしようと思うとまたグッタリと来るが、とりあえずは皆さん極寒の折、どうぞご自愛ください…