いたちのたぬきのこと

入院日記の続きです。

 


手術が無事終わり、やれやれと思いはしたけれど、まだ闘いは続いておりました。


腹腔鏡で手術していただいたので表面の傷は小さめなのですが、お腹の中では大幅な模様替えが実施されたため、お腹は痛いのです。ただし、昨日までとは違う痛さ。
更に、両足ふくらはぎは圧力マッサージ機のようなものを付けられ、尿カテーテルも心電図の管も付けられ、点滴も両手に何本も付けたまま、「じゃ、安静で」と言われても、寝られるわけもなく。

まだ午後6時くらい。

本もないテレビもない、スマホもない。

なにかで時間を潰そう…羊を数えるか?
そうだ、一人でしりとりをしよう…
りんご、ゴリラ、ラッパ…パイ…痛い…

とかやっているうちに、ふと脳裏に浮かんだのが『いたちのたぬき』でした。

Eテレピタゴラスイッチ』の中で流れる歌の1つです。

(公式の動画がこれしかなかった)

なぞなぞと数え歌が一緒になっているんですが、最初に、かつ熱心に聴いたのはもう10年も前。
歌詞の「いたちのたぬき♪かにのかとり♪」まではすぐ思い出せるのですが、そのあとがぼんやりと思い出せない。*1
「さんまの…まぬけ?まぬけではなかった気がする…さんまの…痛い…*2」とかやっているうちにフッと寝たり、やっぱり痛くてビクーッと目覚めたり。

1つずつ思い出して、10までたどり着いて「あ〜よかった、思い出せてスッキリ…多少時間も潰せたし…改めてとても良い歌だなあ…」と思いましたが、一体なんでいま『いたちのたぬき』なのか…
わたしの人生が終わるときに流れる音楽は『いたちのたぬき』なのか…?
もうダメかもというときに見る走馬灯は『いたちのたぬき』なのか…?
しかも一気に思い出せないしまぬけではないか…?

いぶかしみつつ、とりあえず思い出せた『いたちのたぬき』を噛みしめながら、なんとか腹の痛くない姿勢をモゾモゾと探しつつ、でも姿勢を変えるのも痛いから諦めつつ、朝になるのを待ったのでした。*3

 

 

(なお、きょう放送のピタゴラスイッチで『いたちのたぬき』が偶然流れたのでそれはそれは嬉しく観たのですが、脳内で再生してたものと実際の映像にかなり差があったので笑ってしまいました。)

 

 

 

*1:でも20年前のGLAYはソラで歌えるの、なんなんでしょうね。10代の記憶の維持力。

*2:正解は"さんまのまつり"

*3:途中で『こたつたこ』ってのもあったな!?とひらめいて、思い出そうとしたのですが無理でした。さっき調べたら脈絡があんまりないから仕方ないなと思いました…