えらい神への冒涜のこと


入院日記のつづきです。

 

 

もともと前回の入院の際にかなりしっかりと検査していただいたところ、「そもそも腸の位置がおかしい」と言われておりました。よくある大腸がお腹の中を四角く走ってるようなあの図に、お腹の中がなってない。なんか理由があるはずだけど、今までこれで生きてきたから、生まれつきのものなのかなあと。
腸閉塞って、そもそもなにかで内臓の手術をした人がなりやすいようなんです。手術の余波で腸同士がくっついたりして、どこかが塞がって、食べたものがその塞がったところで詰まると。
でもわたしには特に手術の履歴はない。じゃぁなんで今になって急に腸閉塞になったんだろね、ここ詰まっちゃったのか、わからんね…と言いながら入院中の経過が良かったのもあって、絶飲食と点滴だけでニコニコ退院したのです。*1 *2
そして、「再発したらもうお腹の中を見るっきゃないネ!」という話になっていました。
それゆえに「明日手術しましょ〜」と言われて納得して入院したものの、その後「現状だと腸が張ってて手術しづらいから、いったん別な処置をしてからにしましょう」と言われ
そのまま携帯電話禁止区域*3に格納されて、やっぱり痛いっす…痛み止め追加で…と言いながら寝させてもらいました。


翌朝。
薬も効いて落ち着いているので、携帯禁止区域から出て各地に連絡。着てきたパジャマが前開きじゃないうえに、タオルも持ってき忘れていたために、結局院内のパジャマ&タオルサブスク(1日500円くらい)に加入したり、手術後に使う腹帯・T字帯を買ったり、と穏やかで前向きな時間が流れました。鞄に放り込んでいた蟹の親子さんの日記本『にき』を読んだり。面白かった。*4

で、夕方くらいから手術の前の処置をしてもらいました。
イレウスチューブと呼ぶ管を鼻から腸まで通すのです。そして翌日の手術までの間ずっとそのまま、腸の中のものを鼻から出す!!!これで腸閉塞の症状を治すというパターンもあるそうです。
チューブはね、わたしが小学生くらいのころよくあった、ぐにゃぐにゃ曲がる長い鉛筆のような感じの強度です。太さは1.5倍くらいかな。わかりますかね、あの鉛筆。
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想像してください。
うーん。
結構激しいよね。

台の上に寝て、鼻の穴に麻酔のジェルを流し込みながら、ズズイズズイと管を入れていきます。
喉を通すのでウエッとなりますが、ゴクリと飲む感じで対応します。
先生たちはX線での透過画像を見ながら、ズズイズズイ…と…管を入れます。「いま、胃まで来ましたよー」とか言われます。

そうですか…と聞きながら、わたしは
「これは…神への冒涜だな…」
と思いました。

前回の入院時には造影剤を飲みながら、それが流れて行くのをX線でライブで観るという検査をしてもらって、そのかなりのSF感に「人類の進歩たるや…!」と興奮したのですが、今回はそれどころじゃねえっす。
人間は快適に生きるためだけに…こんな管を体の中に入れて…しかもちょっと引っ張り出してみたりブルブル震わせてみたりして…かつては食べすぎで腸閉塞が破裂してそのまま死んだ人たちもいただろうに、もう、そのままでよかったのではないか。一体何をやっているんだろうか…と。

ここで先生や看護師さんが「えらいよねえ」「えらいですけどね、もうちょっとですから」と声をかけてくださります。
えらい、というのは、偉いということではなく、「しんどい」「キツい」という意味の名古屋言葉です。医療現場では患者にとってより身近で温かい方言が使われることがあるとは、旧友ごまさんの卒論で読んで*5いましたが、これです。これか〜と思いながら、うん、結構しんどいです…

ある程度(2.5mほど)入ったところでお腹が少し痛くなったので止めていただき、管を機械につなぎ、終了です。30分くらい入れたり出したり震わせてみたりしていたようです。
何もしてない(管を受け入れていただけ)けど疲れた…と思っていたのもつかの間、わああ!とお腹が痛くなりました。入院を決意したのと同じ痛さ!えーん!嘔吐!わーん!治しに来たのに何たるこった!む、むりだよー!!!

 


つづく!

 

 

 

 

*1:いま思えばあのときは仕事をすごくしんどく感じてたので、正直休めて助かりました。そのあとわりと気楽に働いてる気がする。

*2:BASE BREADが悪かったのでは説も思ってサブスク辞めた。

*3:要はICU的なところ。そんな死ぬような状況でもないんですけど、コロナとかの都合もあって、こうなったようです

*4:

*5:14年前…