外貨のこと

(10月3日の日記です)

朝起きると、喉の痛みもほぼなくなって熱もなかった。あぁ、コロナとはいえ軽症で済んだのだなぁ、幸運だったと胸をなでおろし、ホッとしたのかなんなのか、二度寝したら目覚めたのが15時だったので驚いた。
昨日と一昨日は日中は起き上がって暇をつぶしながら過ごしていたのだが、疲れていたのだろうか。起き上がってお腹が空いていたので、冷凍のたこ焼きをオーブンで焼いて食べた。もう夕方のEテレの楽しいところが始まってしまう。

さて、みなさんご存知かしらないが私は結構ロマンチストなのだ。その証拠に、"旅行に行ったときに現地のお金を使い切らない"という地味な癖がある。
今やキャッシュレス化が大いに進んで、旅先で現金を使う機会なんて殆どないところも多い状況だけれども、つい数年前まではどこの国に行ってもその国のお金を両替するところから旅行が始まったものだった。ATMから引き出せるようになったのもこの10年以内で、とりあえず到着地付近ではどこの両替所のレートが良いか見て歩くというプロセスが、かつての旅にはあったのだ。
そしてその最後の方になると「この数枚の硬貨を使い切ってしまいたい」とか言って、空港の売店でレジ前のガムやポストカードを買ったりなんだりする、というシーンがあった。そのとき!そのとき、私はひっそりとロマンチックな人間になっていたのである。
曰く「○○旅行楽しかったな。また○○に来たい!だからお金を使い切るなんて寂しいのはイヤ。またいつでも来られるように取っておくんだからっ…🥺」と、中途半端なお金をそのまま持ったまま帰国する。
ただの物を捨てられない人間と変わらない。年単位で使わないものをずっと持っておく理由などない。なんなら通貨は持っているうちに見た目や単位が変わっている可能性すらある。
「でも他所の国のお金ってロマンなの。また行きたいの。だからここに入れておくの…」
そう言い続けて幾星霜。
何年かぶりで今月ベトナムに行く予定がある。*1 もしかしてベトナム・ドンが残っているかな、と「ここに入れておく」の場所を見たらまあまあ入っていた。ペラペラと枚数を数え*2金額を換算し*3へそくりを見つけたような気持ちでニヤニヤと旅行用の財布に入れる。
ついでに中をよく見ていると、小銭がちまちまと出てきたので整理することにした。お札と、その土地のSuica的なものと、小銭とを、仕分けてまとめて小さいジップロックに入れて、非常に満足。なんだかんだで30分くらい取り組んでいた。数えたらいま私はこの地域で一番、シンガポール・ドル香港ドルとタイ・バーツの小銭の見分けが速い女かもしれない。
しかし、これらの一番少額のコインなんて、本当に使う機会がないだろう。ICカードも軒並みアプリに代わっているらしい。本当に持っていても無用の長物になってしまいそうな過去の旅の残金。とりあえずベトナムはまだまだ旅行者は現金メインのようだけど。

*1:渡航前にコロナのワクチンをもう一度打ったほうがいいかなぁ、なんて思っていたら罹患した。得したのかなんなのか。

*2:ベトナム・ドンはお札しかない。

*3:ベトナム・ドンは単位が大きい。20万ドン札あたりがおそらくポピュラーで1400円くらいの価値。