ペヤング旅のこと(後編)

前編はこちら。

はとバス日帰りツアーの行程では、伊香保温泉の素敵な旅館で昼食を食べ、その大浴場でゆったりとお湯に浸かり、ほかほかした状態で温泉街のレトロな町並みを楽しむことになっている。
しかし温泉街に佇むペヤングを見たわたしは「風呂入ってる場合じゃねえな」と直感した。お昼を食べたらまずペヤングに会いに行かなくては。
食事の開始時刻は12時。そのまま流れ解散で、再集合時間は14時50分。3時間の勝負…パレードの時間に合わせてターキーレッグをかじるディズニーオタクのような気持ちだ。(※本物のDヲタはそんなことせずパレードルートに朝から並んでいる)

 

だがここで私は大きなミスを冒してしまった。

昼食会場で、調子に乗って別料金の生ビールを頼んだのだ。想像するに、はとバスの昼食で生ビールを頼む客は大変少ないのだろう。待てど暮せど来ないのだ。小鍋の燃料には火がついて、豚肉が煮えているのにビールが来ない。うどんもご飯も出ているのに、来ない。もとからお酒がないならサッサと食べるのだが、「もう来るかな〜」と思うと勿体なくて箸も伸びない。ここでかなりタイムロスした。隣に座っていた一人客の倍の時間は昼食会場でのんびりしてしまった。それに、たいへん豪華な食事だったのもあり、満腹になってしまったのも後から思えば失敗だった。ビールの誘惑は人から計画性を失わせる。
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満腹になり、誰よりも遅く昼食会場を出て、温泉街の階段を降りる。365段ある階段の300段くらいの場所から、周りのお店に目もくれず、どんどん下に降りていくと…
f:id:l11alcilco:20190309001915j:imageいた!

f:id:l11alcilco:20190309001934j:imageでかい!

裏も凝ってますね〜!f:id:l11alcilco:20190309001950j:imageバーコードが1126(良い風呂)!


ひゃーひゃー言いながら撮影タイム。興奮しすぎてどんなポーズがいいかわからないがいろいろやって、周囲の「なんかでかいのあるwウケるw一応撮っとくかw」みたいな人たちの何倍も撮る。階段を駆け下りてきたうえにこの調子なので、息が切れている。湯切りをイメージした温かい温泉の流れの香りを嗅いでみたりもしたが、ペヤングの香りは流石にしてこなかった。
f:id:l11alcilco:20190309002407j:image(大はしゃぎの様子の一部です)

 

一段落して、グッズショップへ。
これがまたいまひとつわかりづらい、素泊まり所の2階で運営中。地味すぎてまた興奮してくる。
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階段を登って店内に入ると…お店の方以外誰もいない!ガラガラ!棚にはいろんな種類のペヤングブランド商品がズラリ!
「やばいすごいいろんな種類売ってる!いっぱいある!アハハハハハハ!」と気が狂ったように笑う私。それを動画で撮る彼氏。

ピークの興奮の中、見たことのない商品を買い漁る。150円払えばその場でお湯を入れて食べることも可能なのだが、ツアーのご飯を満喫してしまい、食べられない。悔しい。ここでお湯を入れてペヤングを作り、あの大きなペヤングの横で食べるべきだったのでは⁉などと思い付いて泣けてくる。
混浴温泉用のペヤング水着も楽しみにしていたのだが白が販売終了になっておりそれも大変残念。売切れではなく、透けるからやめたらしい。下にTシャツとか着てペヤパで着たかったのに…。
でも赤い水着は買ったし、タオルも買えた。初めて見たペヤングのラーメンも買えたし、探していたたこ焼き味も買えた。心の底から嬉しい。こんなにペヤングだけ売っている空間があるだけで楽しい。
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喜びすぎて買いすぎて、お店の方が景品の当たるクジを規定回数以上に引かせてくれた。全部ハズレだったけどありがとう。きっとその日の家庭の夕食時にでも、この気の狂った女性客の話が上るんだろうなと思うと少し恥ずかしい。
落ち着いてその方とお話すると、なんとペヤングの湯はもう終了しており、ゴンドラも休止中なんだそう。全然ダメじゃんよ。公開以来更新されていなさそうな公式サイトのことを思って唇を噛んだ。
気を取り直して買ったばかりのタオルを持ち、もう一度記念撮影を大きなペヤングの前でした。最高のキャラグリだな、とまた興奮。去年、イッツアスモールワールドのリニューアル版に乗ったときと同じくらいの興奮だ。全部比較対象がディズニーランドになってしまう。テーマパークみたいなものだからな。

 

そのあとペヤングの湯が諦めきれず、とりあえず様子を見に行った。開催地の露天風呂は365段の階段をすべて登りきってからさらに15分ほど歩く。思った以上に遠い。しかしこれを乗り切れば小腹が空いて、ペヤングを食べられるようになるのでは…?という淡い期待が心に浮かび、そのことだけ考えて歩いた。
f:id:l11alcilco:20190309001846j:image到着すると男湯にはペヤング露天風呂ののれんが…あの「やきそば」ののれんのトーンで「露天風呂」!混浴の時間を逃してもこれが見られて良かった。ここはさすがに彼氏に託して女湯に浸かる。
男湯はスカルプDペヤングという変り種が前面に打ち出されており、ノーマルペヤングのデコレーションはなかったらしい。スカルプDペヤングは以前に食べたのだが今ひとつ好きになれなかったので、入らなくても良かったかなと思うことにした。女湯はなんのデコレーションもなかったけど、いいお湯でした。岩にはえた苔がきれいでした。

 

お風呂から上がったのが午後2時過ぎ。あと50分で集合場所まで戻らなくてはいけない。
でも、もう一目、ペヤングに会いたい。
それに、買ったばかりのペヤングタオルをお風呂で使ったら温泉の黄色い色が着いたので保存用にきれいなものも買いたい。
あと、うまくやればペヤングが食べられるかもしれない。

 

お店の方には「また来た…」と思われただろうが、恥を捨ててお店に走り…言い換えると階段365段分を駆け降り、タオルとノーマルペヤングを買い、クジを引かせてもらった(ハズレ)。さぁ、お湯を入れるか否か…と、迷ったが、楽しく湯切りしたりしているうちに遅刻しそうだったので諦め、普通サイズのペヤングと一緒に巨大ペヤングとまた記念撮影して、階段を300段のぼって集合場所へ戻った。集合時間5分前。
ものすごく疲れたが、満足した。
帰りは苺狩りも楽しみつつ、高速道路ではぐっすり寝て、とても充実したツアーだった。
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欲を言うならグッズ売り場で店員さんが着ていたハッピも買いたかったし、今までに販売した変り種ペヤングの全種類を振り返ることができるパネル展示なんかがあると良かった。あと最新商品がその場で販売されていなかったのも残念。階段の途中にもペヤング色が欲しかった。もっともっとと思い始めるときりがない。
とはいえ「ここにでかいペヤングを置きましょう」と言った人、賛成した人、受け入れた人、みんなすごいよ…と思った。尊敬する。ここにその仕事ぶりをすごく楽しんだ女がいたことを、お伝えしたい限りです。ありがとう伊香保温泉、ありがとうまるか食品


f:id:l11alcilco:20190309003651j:image(帰りに歌舞伎町のドンキに寄って新商品を更に買った。)