ペロリと牛脂MAXのこと

 

子どもの頃、はじめて焼きそばUFOを食べたときの衝撃はなかなかのものだった。


物心ついてからカップヌードルペヤングが常備されている家に育って、土曜のお昼にペヤングを食べたりスイミングスクールの前にペヤングを食べたりと、充実したペヤングライフを送っていたために"カップ焼きそば=ペヤング"が頭に(舌に?)刻み込まれていたのだと思う。UFOは麺も、ソースも、全然違ったものだから「えっ…なにこれ!?」と愕然としたのだった。ちょっと落ち込みさえした気がする。
その頃テレビではマイケル冨岡とデーブ・スペクターがCMをやっていて、UFOはイケイケだった。でも小学生の私は「志の輔を信じていよう」と胸に誓った…とまでは言わないが、完全にペヤング党であることを自認したのだった。

 

大人になって好きなだけカップ麺を買えるようになり、また、市場が異様に活性化してカップ焼きそば(もしくは、カップ麺を湯切りして食べるもの)が百花繚乱の状態になり、ペヤングの新味を買いがてら「むむっ」ときた他の銘柄のカップ焼きそばも買ってしまう今日この頃。
『UFOペロリ』という可愛い商品を見つけたので買った。
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オシャレな図案だな〜、と思う。
円筒状のカップ焼きそばが最近増えている。むしろなんで平たい容器がスタンダードだったのか…?
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湯切りをしたらその時点で出汁っぽいちょっといい香りがした。粉のソースを混ぜて完成。食べると麺がつるつるしている。ソースの味は記憶に残っているUFOのソース味とほぼ同じ印象。ペヤングと比べるとスパイシーというか、香ばしいというか。しかし円筒状の容器なので、"いつもの感じ"のスープをつい頭のどこかで求めてしまい、食べ心地を不思議に思う。UFOとの出会い同様、繰り返してきた"いつもの感じ"にどれだけ味覚をガチガチにされているのか。なんか恥ずかしい。

 

ところで、粉のソースを湯切りしたカップ焼きそばに混ぜると、なんだか充実感がある。残ったお湯なり、水分を有効活用している気になる。ペヤングを食べるときにも、湯切りがし切れていないのか・ソースが気持ち多いのか、最後のほうにシャビシャビになる時間がほぼ常にあるので、いちど粉ソースだけの商品を出してみてほしい。

 

そうこう言っているうちにペヤングの新商品『牛脂MAX』も出たので食べた。
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具にメンマとナルトが入っていてかわいい。ナルトかわいい。そしてなんといつもよりソースの袋が大きい!更に、「ソースをフタの上で温めてください」の表示!たぶんこれペヤング初では。ちょっとお高い、本格派みたいな触れ込みのお椀型のカップ麺だとよくあるやつ。ペヤングもそこまで来たか、すごいな〜。
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湯切りをしてソースを開けたら、半分が白濁した脂で半分がちょっと醤油っぽいタレだった。脂の匂いがすごい(良い意味ではない)。混ぜなきゃ、と焦るほどすごい脂の量。そして混ぜるとツルツルすべる。食べてもツルツル、ヌルヌル。
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家系ラーメンのスープの上澄み2センチぶんをペヤングの麺に絡ませているようなかんじ。『○○MAX』という名前でもそこまででもないな、と思うものも今までいくつもあったけど、これは確かに牛脂MAXですね、と納得せざるを得ない構成。合間にお新香とか、むしろ白米とか、なにか口を洗うような、サッパリさせるものを食べたくなるペヤングだった。もう一回食べたいかと言われるとちょっと遠慮したい…そういうこともある。

 


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ドバイに旅行にいったときのことをzineにしました。あと大好きなペヤングの湯切りシーンのワッペンも売ってます。ぜひ!