『きのうなに食べた?』はわたしが唯一追いかけているマンガだ。あ、あと『よつばと!』も。以前はもう少しあれこれ読んでいたけど、新刊を絶対に読むぞと思うのはこの二作品に収斂されてしまった。
『よつばと!』(以下、"よつばと"と表記)の最新刊が2025年2月末に出た。なんと4年ぶりの新刊。出てすぐ、Twitterで読んだ人たちの阿鼻叫喚が流れていた。わたしも読みたいな〜!とそれを眺めながらも、クアラルンプールの紀伊國屋書店で買うのは贅沢すぎるので、次に実家に帰るときに読ませてくださいと姉(Twitterで叫んでいたうちの一人)に頼んでおいた。
その後、自分で作った日記本の在庫が実家に届き、その一部を販売前にこちらに送ってもらうという出来事があった。そこには他の推薦書籍と共によつばと最新刊が一緒に入れてくれてあった。思っていたよりも早く読めて超うれしい。
「おかげさまで荷物届きました〜!他にも本をいろいろ送ってくれてありがとう」とLINEする反対側の手で、自分の日記本よりも先によつばとを引っ掴んで読み始めた。姉からは「けっこう早く届いたね!よつばとから読んで!」と返信があり、もうその返事をするタイミングにはタイムライン阿鼻叫喚の理由に触れてしまい、部屋で1人ぎゃーと叫んだ。LINEにも「ぎゃー!!!」と書いた。マンガ読んでてこんなびっくりすることあんのか…。姉と興奮を分かち合えて嬉しかった。あとはまた何年先に出るのかわからない次のよつばとを待つのみだ。そろそろ終わってしまうんだろうか。だとしたらさみしいが、どう終わるのかとても気になる。
『きのうなに食べた?』(以下、"なにたべ"表記)の新刊がつい昨日、6月23日に出た。というか、新刊の感想をぽつりぽつりと書いている人をTwitterで見かけて、出たことを知り、そうなんだ、読みたいけど、どうしようかなー、と思ってちょっと流していた。しかしこんなときに最適なmy new gear…があることに気が付いた。kindle paperwhiteである。S氏がお誕生日プレゼントに買ってくれたのだ!もらってすぐはバタバタしていたうえに初期設定に戸惑って使っていなかったが、今こそ使いどきだとやる気を出して稼働させてみる。
無事に設定できて、無事にマンガをダウンロードできた。1話、2話と、読み進めてみて気付く。あれ?前巻読んでないな…?
冒頭で"唯一追っている"とか言ったくせに、2024年に出た第23巻を読んでいなかった。
よつばとと違ってなにたべは、時間軸が基本的にわれわれと同じだ。われわれの夏はシロさんたちにも夏だし、クリスマスも正月も毎年来て、主役の二人も周りの人たちも読者と一緒に歳を取る。子どもが生まれたり出世したり。もはや遠い親戚よりも近い物語の中の人たちという感じすらある。年に1回か2回単行本が出て、そのたびに物語の中の人たちも自分も「歳とったな〜」と苦笑いするのが常だ。
季節の流れとか時代の変化とか、そういうものがぎっしりと詰まっている作品で、もはやこの20年のちょっとした考現学資料になるほどだと思う。なにしろ1巻のシロさんはガラケーをポチポチと使っていたし、1ヶ月あたりの食費は2万5千円だった。*1
最新刊たる24巻と、慌てて追加で買って読んだ23巻は、まさに、わたしたちがシロさんたちと一緒に過ごしてきた時間を強く感じるものになっていた。
人生の中の大きな場面がどちらにもある。20年も日々を眺めていたらわたしたちにもいろいろなことがあるように、この人たちにもいろいろなことがある。そして、クライマックスとなる出来事があっても、終わらない。日々が終わらないようにこの物語は終わらない。どんなに特別な食事があっても、それが大ボス頂上決戦でゲームクリア、とはならない。それに気付いて、なんだか大変なことになってきたぞと思った。このマンガはいつまで続くんだろう。わたしたちはいつまでこのマンガを追わせてもらえるんだろう。
"パーティが終わって中年を始め"たくないと前にも*2書いたが、パーティがあろうがなかろうが生活はあって、それだけは延々と続くというのはあらゆる人が書いているし歌っている。そんなのイヤだイヤだ、パーティしてたいんだ、とわたしは数年ジタバタし続けているのだけれど、今日なにたべの23巻と24巻を思いがけずまとめて読んだことで、何だか少し腑に落ちてしまった気がする。
どんなに極端な出来事があったとしても生活はある。まるで最終回のような日があっても連載は続きなにたべの世界の人たちが生活するのと同じように、わたしも生活して時間を過ごすしかない。その間に少し美味しいものを好きな人と食べたりするしかない。イヤだけど、そうでしかない。らしい。
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