インドに行きました(2)

デリーから国内線で1.5時間ほどの、バラナシへ行きました。
バラナシはいわゆるザ・インド的なアレ。
ガンジス河で沐浴するならココ!っていう、インドのヒンズー教の皆さまが集まってくる場所、巡礼地です。
ヒンズー教シヴァ神がこの街の神さまなんだそうで、ガンジス河はこのシヴァ神の頭から流れ出しているんだそうです。
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この左の神さまがシヴァ。よく見ると頭から水が流れてる。右はご夫人。
 
早朝、ここで沐浴する人たちを眺めながら、日の出を見るためのボートに乗りました。
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とっても静かで、昇ってきた太陽はピンクみたいな赤でまん丸で、優雅で、清々しく、素敵な時間でした。ちょっと寒かった。
 
 
その後、この近くに、ゴールデンテンプルと呼ばれているヒンズー教のお寺があり、そちらの近くまで行きました(お寺はヒンズー教徒以外は入れない)。
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このお寺は、もともとシヴァ神を奉るために5世紀に建てられていたのだけど、そのあと12世紀にイスラム教徒によって破壊されて、その地にモスクが建てられ、18世紀に改めてお隣にヒンズー寺が建てられ今に至っているんだそうです。
巡礼地ということもあり、もともとの場所=いまモスクが建っているところに、ヒンズー寺を建てたいという信徒はたくさんいるけれど、テロを避けるために政府がそれを禁止しているそうな。そりゃ建てたらモメるよな。。
 
 
ほかにもタージマハルの時代に隆盛を誇ったイスラム教のムガル帝国は、仏教徒の施設やヒンズー教の施設をぼこぼこ壊して自分たちのための施設を作っていたようで、壊された跡が公園のようになっているところがたくさんありました。
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イスラム教のそういう性質…ほかを認めない傾向のある宗教であることは仕方がないけれど、もはや新しい強力な預言者のような人が現れて、他を排斥してはいけない、共存共栄せよ、という教えを説いてくれたりしないものかなぁと思って悲しくなりました。12世紀と21世紀で同じことをしているなんて、進歩がなくないかい。
そんな中、ムガル帝国の最初の王様はヒンズー教のお姫様と結婚して、ヒンズー教のものを壊したりしないことで、権力を拡大したという逸話も聞いた。そっちの方向性をなぜ維持できなかったのか。宗教は良いことにも悪いことにも転ぶから不思議だし面白い、けど、神様、そろそろ、預言者、頼むよ〜…降ろしてくれよ〜二、三人…。
ここ数日のアメリカのこともあって、なんだか多様であることがものすごく貴重に感じられて、なんだかとても切なくなりました。こんな21世紀のつもりじゃなかったよ。
 
 
なお、ヒンズー教徒は聖なる河での沐浴のあと、このお寺にあるシヴァの象徴に会いに行って、花やミルク、この河の水なんかを供えるそうです。お菓子も持って行って、象徴に触らせて、おうちに持ってかえって家族や友人と分けて食べるんだって。
シヴァは自分の家を悪魔にあげちゃうくらい、誰のお願いでも聞いてくれる神様。(ただしこのあと悪魔が悪いことをしたと判り速攻で殺した。) だからみんながシヴァ神のもとに集まって、いろんなお願いをするんだなー。
 
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本当の巡礼があって本当の沐浴があって、それをエキゾチックだわっつって見に来る我々みたいなのがいて、なんか、いいのかなあ?という気もしてしまう、でも、こちらに敬意があれば良いのだと思うことにする…けど、敬意あるかなあ?と自問してしまう。
こういうときの、面白い、興味深い、という気持ちは、敬意と100%イコールではないから、少し不安になる。でも遠巻きながらこの地域に少しばかりお金を落としているということで、そのあたり何卒ご勘弁願いたい。
 
 
そんなわけで
ガンジス河にお花を流したり
由緒ある仏塔の周りを歩いたりしたけど
これだけ規模の大きな神さまに出会ってしまうとなんだか自分に関係のあるお願いごとというのが思い付かず、恥ずかしながら、つい世界平和を祈ってしまったなあ。
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真面目か!
つづきます!