これ俺のこと


坂口恭平『躁鬱大学』を読みました。

おもしろかった。読みながら「これは俺のことか?」の連続だったのだけど、バーナム効果みたいなことが起きているのではないかと疑心暗鬼になる。とにかく「ほんとにこういう人たちは世の少数派なんだろうか…」と思ってしまう、あるあるに感じるのだが、これこそ自他の境界が弱いタイプゆえの疑問なのかもしれない。
それを治さなきゃと思って努力しているつもりなのだけど、この本は「ちゃんとしなきゃと思うのをやめたまえ」と言ってくる。やー、芸術家ではない私たちにはそれは難しいよ。


わたしはこの本でいう躁鬱人(正確には双極性障害)ではなく、単に気分に波のある人として読んでいるので、躁のときの大変さはわからないけど、なんだか他のところはしみじみ効いた。
数ヶ月前に別な部署の大ボスから「なんのために働いているのかね」みたいなことを訊かれて、その場は適当なことを返事した。でも、なんのためって言われたら、自分が褒められたいからじゃないかな〜って薄っすら思っていたのだ。そしてモヤモヤしていた。
そこで読んだらこう書いてあってなんかスッキリしてしまったのだ。

常に評価の基準が他人です。(中略)人からなんと言われたって俺は俺だ、みたいな思考回路はゼロです。

あらゆる行動は人のためにやっているのではなく、徹底して「自分のために」やってます。はっきり言うと、自分のことしか考えてません。

これ俺のこと…と思って。
矛盾してるように見える2つの項目なんだけど、単純に、他人に自分が褒められたくて行動してるということ。…あの、みんなこう思ってないんですか心底では。もし思ってるとしたら私のインターネットは似た者同士の集まりってこと?もし思ってないんだとしたら…やっぱりわたしはそういう人物なの?
自分のことだけの人物だったのかー、知ってたけど認識したくなかったなー、などと思っています。

 

「トイレを増やせば自殺はなくなります」の項目も面白かった。ここで読めます↓
わたしにとってのトイレはインターネットなので、大変恐縮ながらどんどん排泄させていただきます。

 

去年の誕生日は一人でピザーラを頼んで食べていたらしい。一昨年は好きなビール屋に昼から行ってハンバーガーを食べていたようだ。今年はローソンのたらこスパゲティに冷凍ブロッコリーを入れて食べました。来年の誕生日は誰かと楽しくビールを飲みたいな。