みずみずしさのこと


爽やかな初夏の陽気である。
と思えるのは休みの効果である。働いてるともう、暑い、というだけになってしまう。
今年の夏の名古屋はとても暑いようで、マスクをしたままの暮らしがどうなることか心配だ。すでに今の時点であせもができそうな顔の下半分だ。
かゆい。かゆくない?


今日はいろいろやろうと思っていたことができて良い日だった。
掃除もしたし、八百屋に行って野菜も買えたし、少しだけ在宅勤務のトライアルもできたし、美容院に行って白髪を染めてもらえてボサボサを解消できた。
美容院ではマスクをしたままで全てをやってもらえた。シャンプーのときだけマスクを外すけど、口のうえに乗せたまま。マスクの紐を他人にはずしてもらったりかけたりしてもらう日が来るとはな。言ってくれれば自分でやるのに。申し訳ない。
美容師さんと2ヶ月ぶりの近況を喋った。もしかしたら名古屋で一番近況を語り合っているのはこの人かもしれない。飲みに行ったこともないしオンラインの繋がりもないひし、勤め先の話はしていないけど、この人が私のことを一番知っているのでは?とすら思う。すごいことだ。
前回の話の流れで、ついに美容師さんに本をお貸しした。フェミニズムに興味があるんですよ、と仰っていたので、『82年生まれ、キム・ジヨン』『私がオバさんになったよ』『結婚の奴』の3冊。どうかしら。また伺うときに感想を聞くのが楽しみだ。


一方、わたしは『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を読んでいる。

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい

  • 作者:大前粟生
  • 発売日: 2020/03/11
  • メディア: 単行本
 

表題作だけ読み終わったけど、すごくいいな。すごく、今、だな。今の若く繊細な気持ちがいっぱいに書いてあって、胸がギュッとなった。この気持ちでお勤めしてる人たちがもういるんだろうな、と思うと、本当に傷つけたくないし、どうしてあげたらいいか…と思う。もし可能なら、上手に歳をとってもらって、この他者への配慮の念を反映した世の中にしてほしい。反対しないから。他力本願でごめんけど。


とか思っていたのだが、そのあと飲みに行ったお店に若い人がいて大声で喋りまくっており、それを聞いていたら大変にイライラしてしまった。素直で、アツくて、夢があって、いいんだけど…わたしも15年前は多分そうだったんだけど…、でもすごいうざ!と思ってしまい、「なんでもいいけど君うるさいよ…」と言いそうになってしまった。言いませんでした。
それを聞いている大人の方、お店の皆さん、すごいな…と思った。懐が深い。


連日「自分にはみずみずしい感情がないんです」という気持ちにさせられる出来事が続く。いつの間に乾いたのか、わたしの感情。こんなでしたっけ。

 


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これ、つけた人イライラしてたんだろうな。共感。