クィアアイのこと

今更ながら『クィアアイ』を見た。

面白いね、面白いし嬉しいし、涙が出ちゃうし、とってもいい番組だわ…と思いながら見た。

具体的に言うと突然休みになったときにシーズン1の全エピソードを一気見した。


ご存知ない方のために簡単にご説明すると、『クィアアイ』はNetflixで見られるリアリティーショー。ちょっとイケていないアメリカ男が、イケているゲイの5人組(Fab5と名付けられている。Fabはfabulousの略だ。)によって、数日間かけて変身されていくというもの。調べると、2003年から2007年までアメリカのケーブルテレビでやっていたシリーズが、Netflixで2018年に復活したということらしい。


暇だった大学生の頃に、よくお昼のワイドショーで「奥様大変身」とか「旦那様大変身」とかそういうのをよくやっていて、観ていた。それは基本的に、髪の毛・メイク・ ファッションを1日で変えてしまいます!という内容だった。 それを配偶者やら子どもやらが見てびっくり、奥様涙、みたいなやつ。


クィアアイは、数日間かけてその人が変身するための精神的ストッパーになっている部分に働きかける。家の中のメイクオーバーもするし、ファッションだけでなくライフスタイルも変化させる。そのためにそれぞれのエキスパートである5人が 一人の男に対して 立ち向かっていく…ではなく…サポートする。
彼らが、その人のいいところを見抜いてヘアスタイルやら髭やら眼鏡やら変えていくと、本当にそのダメだった男性がかっこよくなってしまうので、テレビを見ながら毎回びっくりしてしまう。
しかも、彼らは訊くのだ、"Does it feel like you?"と。無理はさせないのに変身させる。なんだか本質的な優しさがある。ボサボサに伸ばしたヒゲを剃るときも、"You are handsome guy, let people know that!" とかなんとかで自信をもたせる。
観ている間はアメリカナイズドされているので、喋り方もアメリカンになる。 Oh, amazing! This is soooo nice! とか言いながら観る。(楽しい。)


メンバーがそれぞれの葛藤と出会う場面があるのもすごく良くできている。ガチガチのクリスチャンとゲイ…とか、白人警察官と黒人…とか、家族にカムアウトできていないゲイ…とか。その辺の緊張感が番組の中で少し和らぐことが、いまアメリカで、または世界中で起きているよしなしごとを、ほんの少し和らげる力があるように思う。


でも違和感があるのは、fab5のフード担当メンバー・アントーニの提案するメニューたち。なんか中途半端すぎると思うのだ。"簡単な"とか"とてもシンプルな"とか言うんだけども、そのへんのバランスが、日本のアラサーOLにはわからんのだ。
ワカモーレを石の鉢で作ってみたり。(プラスチックのボウルで良くない?)アボカドとグレープフルーツのサラダ、以上、とか。(足りる?)グリル野菜でチーズフォンデュ、以上、とか。(足りなくない?)
その後人々は何を食べるのかが心配で心配で仕方がなくなってしまう。アメリカ人絶対ピザ頼んじゃうじゃろ(偏見)。
実際アメリカ人はパーティーではあまりものは食べなくて、飲み物ばっかり飲んでいる、らしい。それは嘘ではないと思うのだけれど、アントーニの伝えることはこれだけなのか、本当はもっと色々なメニューが変身する人たちには伝えられているんだろうか…だって「スーパーでの買い物の仕方を教えるよ!」とか「家族みんなで簡単だけど栄養のあるメニューを作ろうよ!」とか言ってるのに、いつも「1品」なんだもの…というのがそれがどうも気になってしまった。


まあでもわたしはFab5の中でアントーニが一番好きです、なぜなら顔が好みだからです!!!インスタをフォローしたぞ!!!!