8月の本のこと


母に頼んで実家絡みの書類を送ってもらったら、一緒に本も送ってもらえた。村上春樹『猫を棄てる』と、原田マハデトロイト美術館の奇跡』。嬉しく読んだ。

 

村上春樹をじつは殆ど読まずに生きてきた(多崎つくるだけ読んだ)けど、今回の本はエッセイでかつご本人のお父様の生きよう、特に戦中戦後のあれこれを探って書いたものだったので読みやすかった。8月になるとつくづく感じるけど、ほんとうに一人ひとりにそれぞれの第二次大戦がある。私にとっては自分の母が東京大空襲でなんとか生き延びたということが1番身近な戦争のイメージだけど、もっと戦時下の事実を勉強しなくてはと思う。少しずつ。

 

デトロイト美術館の奇跡 (新潮文庫)

デトロイト美術館の奇跡 (新潮文庫)

 

原田マハは毎度心温めてもらえる。この人の本を読むたびに、世界中に行ってみたい美術館が増える。旅行したいなー。と言ってるスキに地元の美術館にでも行けばいいのだが、今日もゴロゴロして1日終えてしまった。名古屋市美術館は改装工事中でしばらくお休みです。

 

 

あとは自分で買って読んだ本とマンガ。

ミヒャエル・エンデ『モモ』

モモ (岩波少年文庫)

モモ (岩波少年文庫)

 

NHKの『100分で名著』で取り上げるよ〜というのを聞いて、第一回を観て、そういえばずっと読んだことがなかったなぁ、これを機に読もうかしら、と思いながら本屋に行ったらしっかりコーナー展開されていて、探すことなく買えました。
みんながこれを読んでいたであろう小学校くらいの頃から30年ほど勘違いしていたことがあって、モモって、熊みたいな生き物なんだと思ってたことだ。なんとなくパディントンベア的な、毛がふさふさだけど人間と話せるんだよ〜みたいなことを想像してた。あと、モモが時間泥棒なのかなんなのか、悪いやつなんだと思ってた。あと、もっともっと怖い話なんだと思ってた。全部ぜんぜん違った。モモは人間の子どもで、世界を救うヒーローなのだった。
さすが名著だね。面白かったし美しかった。これは映画になるなぁと思った(なっている)。これを読んで子どもはどういう感想を持つのか、もう子どもじゃないからわからなくて悲しい。大人になった私には、最近仕事がつまらなく感じる…というか、入社当初と比較して「あの頃は楽しかったなぁ」と感じていることと、この物語で苦しむ大人たちとがオーバーラップして見えて、苦しかった。この苦しみから解き放ってくれるモモのような存在があればいいけど、それはまだ見えない。たぶん他力本願ではなく、自分の働き方を変えなきゃいけないんだと思う。

 

佐俣アンリ『僕は君の熱に投資しよう』

ベンチャーとか投資とか全然関係ない暮らしをしているけど、大学時代にほんの少しだけその筋の世界を垣間見て、アンリさんとも話したことがあった(覚えてるのは「ツイッターが暗いからアンフォローした」と言われたこと)ので、「わ〜本を出したんだ!」という素朴な気持ちで購入。面白くて2時間くらいでバーッと読んでしまった。熱くて力強くてしんどくてロックで、起業は青春だなぁと思う。若い人がたくさん読んでくれたらいいなぁ。

 

西炯子『ちはるさんの娘』4巻

ちはるさんの娘 : 4 (アクションコミックス)

ちはるさんの娘 : 4 (アクションコミックス)

 

いつから読んでいたか忘れていたし、いつの間にかこの4巻目で完結していた。これは母との共同文庫に入っているので、実家に送るつもり。アラフォーバツイチ出戻り娘と、また嫁に行けると信じてる明るいお母さん(80歳)の話…って書くと重たいけど、かわいい4コマコメディ漫画です。サラっと読めて心朗らかになるので好き。

 

よしながふみきのう何食べた?』17巻

昨日出てたことを知って今日買って読んだ。月日が流れていることをこの漫画が出る度に感じる。シロさんのお料理もアヒージョなんて出てきちゃって、今の普通の台所ぽく時間が進んでいるのも、当たり前のようだけれどすごいことだ。さんまのガーリック焼きもやりたくなった。とりあえずこの2週間くらい全く自炊しないできたけど、そろそろシロさんを見習って、ごはん作らないとな〜…てなるモチベーション漫画…わたしの好きな山田さんと志乃さんのエピソードも次の巻には入るといいな…あと、表紙の立ち姿がちょっと変わったのはなんでなんだろう、黄昏感出てるな…

 


波よ聞いてくれ』2巻、3巻

アニメが面白いから観ろ!と姉からわざわざ連絡が来て、その話を彼氏にしたら「マンガ持ってるよ」と言われて借りたのが6月末。1巻が行方不明とのことで2巻、3巻だけ…やっと読んで、わけわからんけど面白かったからそろそろアニメも観ようかな。


あとは仕事関係の本を2冊ほど買ったのですが、買っただけでまだ読んでません…
ものごとへ取り組むスピード感にバラつきがありすぎる。