サーフィンのこと



f:id:l11alcilco:20200805212057j:image
昨年同じタイトルのブログを書きまして。

もう一生サーフィンには行けないのかと思っていたのだけど、行けました。行きましたよ!サーフィンに!人生初!梅雨明け!コロナ禍!青空の下のアクティビティは濃厚接触にならないと信じて!わー!



海まで、名古屋駅から電車で2時間。片道1800円かかることに行きがけに気付いてお金を下ろすところからスタートした。遠さが感じられる金額。(あと、名古屋は東京に比べて電車代が高い。新宿駅から江ノ島だったら1000円以内で行けるよね。乗客の多さのおかげだね。)
f:id:l11alcilco:20200805212110j:image
それはさておき道中長いので、なにか本を…と思って、読みかけになっていた又吉直樹『劇場』を持って出て読む。前半は主人公のうざったさにイライラしたのと、著者の姿をつい重ねてしまって読むのを諦めつつあったのだけど、結局最後はちょっと泣いてしまった。なんだか主人公がしんどいほどに純粋で胸が苦しかった。

劇場(新潮文庫)

劇場(新潮文庫)

 


集合場所から先生の車に乗せてもらって海まで。泳げる?なんか運動やってた?とか質問していただきながら、「よく考えたら私めちゃくちゃ文化系で日頃の運動なんて一切してなくて、さっきまで『劇場』読んでて、急にサーフィンとかなんなんだろ…わたしには又吉直樹の猫背を想像してるほうが似合ってるのでは…『劇場』とサーフィンの落差…」と考え始めてテンションが変になってしまう。そもそも足つるんじゃないか、どっかの筋違えるんじゃないか…もっと朝からストレッチしておくべきだったんじゃ(もちろん出かけるギリギリまで寝てたけど)…とか…うん、落ち着け。



ウェットスーツを着て、サーフボード(重い!)を持って海岸へ。全部貸してもらえるのでありがたい。
海にはサーファーがたくさん浮かんでいる。こわい。これでも平日だから空いているらしい。海はみんなのものだろうけど、みんないすぎると事故になりそうで怖いよ。(このあとめちゃくちゃ他の人の邪魔をすることになった。やっぱり。)
準備体操をして、ボードのどのへんに体をおくのか、どうやってボードの上に立つのかを習う。ヨガで太陽礼拝という動きの流れがあって、それを思い出した。うつ伏せになっている体を起こして、手と手の間に足をびゅんと入れ込む、わりとわけのわからない動き。「できないな…」と思いながら、うんとこどっこいしょとやってみていると、ものの3分くらいで「じゃぁ行きましょう」と、海へ。あら、もう行きますか。そういえば、「どうなったら立つ」とかまだ聞いてないのですが…。

沖のほうまでえっちらおっちら漕いでゆき、先生に「はい、って言ったらまず上体を持ち上げるだけでやってみよう、ボードが刺さるタイミングがあるから感じてね」と言われる。よくわからないが先生に言われるまま、あ、なんか後ろから波がきた、はい、って言われた、上体持ち上げた、わー、滑ってる、水の上をつるつる滑ってるぞ〜!というのを3回ほどやった。楽しい。
「立ち上がるタイミングが大事だから、それを感じてほしい」と言われるのだが、全然わからない。言葉では説明できないんだよ〜と言われて、この波を見ているとそれはそうだろうと思うのだが、なにを感じたらいいかわからず、3度目には「なんか、わかりました!」と返事した。わかってなどいない。

 

わかったことになったので、今度は立ってみる。周りの人を見る限り、サーフィンは波が来たときにパドリング(サーフボードに全身を預けたまま手で水を掻く)して勢いをつけ、そのあとボードに立つようなのだが、それはまだやれと言われない。先生が水の中でボードを持ちながら立っていてくれて、行くぞ、となったらボードを押して推進してくれているから、その勢いに乗って立てばよいらしい。贅沢なことだ。でも、立ち方がまだ全然わかってない。

 

「はい!」に合わせて立ってみるが、そもそも立ち上がれない。なんかひざまづいちゃう。体の向きが〜、足の位置が〜、などとご指摘を受けながらゴボゴボと波に沈んで4回目くらい。これは立つんじゃなくて、板の上でジャンプするのかな…と思ってやってみたら
あ、立てた!


立てました!
びゅーんと、波のスピードに乗って立ったまま前に進んでいく。
ふしぎ。
すごくふしぎ。


海から陸へ進んでいくので、サーフィンしている人は海が見えないんだなぁという発見。立って進みながら、主に山を見ていた。上級者になって波を横に走るようになると、海を見ながら体をコントロールするようになるんだろうか。一体どうなったらあんな動きができるのかわからないが、実際にやってる人を見たので感嘆した。
陸に戻ったら、またボードを持って波をかき分け、波ができる手前の場所まで泳いでいく。その繰り返しだ。他の講習生が先生と一緒に波を待っている間、わたしはボードの上に転がってプカプカしている。たまに波になる前のうねりの大きいのが来るので、構えて飲まれないようにする。先生が空いたら、また押してもらって「はい!」て言ってもらって、立ってみる。


結局、2回だけ立てました。(2/10くらい)


立つのはジャンプだとわかったのはいいものの、後半は疲れてきてジャンプができない。波が高くて陸から沖のほうまで出るのが大変で、ともすると進んでいくうちにボードと共にガボガボさせられてしまう。それが体力を奪ってくる。その末に、わざわざ先生に声かけてもらってボードを押してもらってるのに、ピタッと立てなくて、ボードの上をワタワタ歩いてしまう。そしてジャボン、ガボガボ
体幹が鍛えられるというのは本当にそうだろうなと思う。明日どこが筋肉痛になるのかわからないけど絶対なる。
そしてめちゃくちゃ日焼けした。
いい夏の思い出になりました。
f:id:l11alcilco:20200805212225j:image
またやるかなあ、やるかもしれません。自分で「この波に乗るぞー」ってできるようになったら、楽しいだろうなあ。