日記(インスパイアのこと、一人のこと)

金曜、土曜と連休をとって東京に帰った。

主な目的は金曜の夜、赤坂にある「さ行」というお店で食事をすることで、それをメインに会うべき人に会う用を怒涛のように組み合わせた2日間になった。
「さ行」は、クオリティとボリュームがあるのにお値段がリーズナブルな、別な言葉でいうと超コスパの良い和食のコースが食べられる割烹。それ故に予約をとるのは至難の業らしい。お友達の仲介で、美食を愛する10人の宴会の末席に入れていただいた。

お料理もお酒も美味しく、他にいらしていた方々も楽しい方ばかりで、ありがたかった。
おひとり、痩せているのにとてもたくさん食べる方が参加されていた。半分、食べることが職業のような方。1日8食・総質量にして7.5kg食べるとか、牛丼15杯、替え玉21回など食べている記録の枚挙に暇がない。しかもアメリカであんまり味のしなさそうなホットドッグを口に詰め込んでいるフードファイターたちと違って、美味しいものを種類豊富に沢山食べている。でも(きちんと運動されたり調整されているので)太らないらしい。
とにかく羨ましいの一言だ。みんなからも羨望の眼差しが向けられる、ウルトラマンみたいな存在感。「わたしの胃袋も宇宙にしてほしい」とその場にいた全員が思っていたことだろう。
当日はあまりの満腹に立っているのが苦しいほどで、ひさしぶりに乗った最終の満員電車が悲しくつらかったのだが、なにをインスパイアされたのか、翌日は5回も食事してしまった。その分運動したわけではなく、ただ食べるところだけインスパイアされてしまった。正真正銘のバカだ…
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夜はお友達のイヴォンさんのところに泊めてもらった。
イヴォンさんは他の5人の仲間たちと一緒に住んでいて、つまり計6人が住んでいるシェアハウスに泊まった。 この6人のうちの4人と私は一緒に住んでいたことがある。前のシェアハウス(9人で住んでいた)が解散になってから一旦バラバラになり、また一緒に住み始めた人たち。仲がいいなあと思う。
深夜、リビングのコタツでだらだらとみんなで動画を観ていると、一気に時間が戻るような感覚になる。机のうえにごちゃごちゃと置かれているお菓子やらコップやらヘアピンやら、誰かのなにか。食器棚や本棚に入っている品々の見覚えのある感じ、そしてそれが誰のものでもあるようなないような感じ。前住んでいたところの50倍はきれいで快適なお家だけど、コンセプトは同じであった。一気に馴染んで、身体が場に溶けていく感じがした。タバコが電子化されていて、どこにも灰皿がないことが革命的であった。
かつてみんなで住んでいた時期は場所もカオスだったが、状況も、いまから思えばカオスだった。一方で、みんなで近所の銭湯に行ったり商店街をブラブラしたり、一緒にご飯を作ったり缶ビールの在庫を融通しあったり、いろいろときらめいているシーンもあり、思い出すと切なくなる。

みんなで住む楽しさを思い出しながら、ふと、こんなにもちゃんと一人でいるのは今が初めてかもしれないと気が付いた。
東京で一人暮らしをしていたときは、なんだかんだで近くに誰かいて、一人きりの時間はどれだけあったかわからない。 名古屋に来て1年、わりときっちりと一人だ。寂しいと思うことはもちろんあるけれど、繋がりたいというよりも、今は一人でいることがすごく大切だなと思う。良い意味で自分のことばかり考える時間は、貴重。
そしてブログを書く、贅沢だ。