スポンジのこと

以前断捨離の本を読んでみたら、著者の方はまあ色々捨てているし色々を生活から排除しているわけですけど、一番ショックだったのは「布巾とスポンジをやめろ」ということでした。

じゃあその代わりに何を使うのかというと、キッチンペーパーと メラミンスポンジ(いわゆる激落ちくん)を使い捨てることで物を溜めない生活をする、というわけなのです。


これは名案だなと思いました。


でも、布巾をやめることはできませんでした。
なぜなら布巾のような中途半端な布が大好きだからです … 女子のコミュニケーションの中で手ぬぐいやふきんのような布を何かしらのお土産にするというのはよくあることですし、それを捨てるのもつらい、 お気に入りのものはなるべく使っていたいし近くで見ていたいものなのです。
こういう考えがある時点で 自分は 断捨離とは 全く合わない性質 の人間だと理解してはいるのですが、 もう一つの方、スポンジについては目から鱗が落ちる思いで 早速実践しはじめました。スポンジにはなんとなくずっと悩まされてきたように思っていたからです。

 

そもそも私はクレンリネスの概念が乏しく、何が清潔で何が不衛生なのか、実際に綺麗だったり汚かったり見えるようになっていないとわからなくて、生活力や人間力の弱さを感じます。テレビの CM なんかでよくある「こんなところにこんなにいっぱいバイキンがいるんです!ギャー!」みたいなやつは大嫌いです。なぜなら今まで考えなくてよかった汚れについてまで考えさせるからです。ゆくゆく見えるようになってくる汚れ (例えばカビとか)は、それが見えてこないようにするという努力をするので理解できるのですが、それ以上の世界になってくるともう、お化けと闘っているような気持ちになって、お手上げです。
以前、穂村弘が 本に書いていた 「牛乳が賞味期限が切れた瞬間に真っ黒になればいいのに」という考えには(さすがに賞味期限は見るけど)大賛成で、こうなると食べられない、こうなると危ない… そういうことを見えるように教えてくれたらいいのになと常々思っています。


スポンジの話に戻りますと、断捨離方式ではコンビニや100円均一で売っている大きめの激落ちくんを買ってきて、ちょうどいい大きさに切ります。 それをしばらく使って、くたびれてきたら捨てます。 1〜2週間に一度捨てるようなイメージです。これがとても快適です。
今まで普通のスポンジ食器洗い用のスポンジを使ってきましたが、だんだん汚くなっていくようにも感じつつ、なんだかまだ平気なような気がして、中途半端にずっと使っていました。いつがこのスポンジの消費期限なのかがわからないので、いつ捨てたらいいかわからないというのがとてもストレスだったように感じます。そもそもスポンジが汚かったら洗っているお皿は実際にキレイになっているのか?泡をつけてゆすいでいるけど、本当にこれでよいのか?そもそもこの泡はなんなの?疑念が渦巻きながらの皿洗いでした。
今は いつ捨ててもいい、色が変になったらもう捨てる、という考えにシフトして、とても楽です。ただし、環境的によいのかとか、エコロジカルでないとか、そういう思いが胸に去来することもありますが、その辺はほかの事で何かしらのカバーをしていけたらいいなと思っています。


何かをやめるというのはある種昨今の流行のようですが、実際にやめてみると気持ちのいいこともありますね…という中途半端なまとめで失礼いたします。ではみなさんよい土曜日を。